「ひまわりと仔犬の七日間」を見て来ました。
「犬と猫と人間と」もそうでしたが、辛いこの国の現実を、誰かを悪者にするのではなく、何か優しい眼差しで見つめ、人と犬を描いているのがとても印象的な映画でした。
この映画を撮ったのは女性監督。 どんな辛いシーンからも何処か優しさを感じたのは、女性ならではの感性からくる演出なのかもしれません。 そして堺雅人さんならではのあの優しい表情からか。
「全ての動物達に生きてきた歴史がある」 映画の中で出てきた台詞。 どんな子にも母親がいて、その母親から生まれてきた尊い命。 人間も犬も猫も狐も狸も牛も豚も・・・
街を痩せ細って徘徊している動物達も、今日明日にも処分される動物達も、福島に取り残された動物達も、虐待される動物達も・・・ そんな全ての命に歴史があり、全てが尊い命。
いらない命、見捨てていい命、処分していい命、虐めていい命なんて本当は一つもありません。
「この子達の命を奪う権利なんて人間にはないのに」 中谷美紀さんが言う台詞。
多くの日本人が全ての命の尊さに気づく社会になってほしい。 世の中で一番大事なことって多分そこだと思う。
そんな社会、そんな時代に少しでも近づく為に、この映画の誕生は大きいと思う。
この映画、出来るだけ多くの人に見てもらいたい。 多くの学校で鑑賞会を開いてもらいたい。
動物達が同じような悲惨な境遇の韓国や中国でもこの映画を上映してもらいたい。
日本だけではなく、東アジア諸国の動物達の為に、大きな援護射撃になる映画だと思う。
劇場で見たので泣くのは我慢していましが(笑)、ラスト近く、ひまわりがおじいさん(夏八木勲さん)やおばあさんに大切に育てられていた回想シーン・・・
やっぱり涙が溢れ、どうにも涙が止まりませんでした。