Day6は、ディンボチェ(4,410m)から念願のチュクン(4,730m)へ。
今日の記事は、チュクンの裏山方面へお散歩です。
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チュクンのお宿に到着し、お昼ご飯にベジラーメンを食したのちは裏山へ写真撮影にお出かけです。
…ということで、ふたたびここで位置情報を確認いたしましょう〜。
↑ビジーな図で申し訳ないです。
ふつうの色分け地図だと分かりにくいかと思い、GoogleMapの衛星写真の地図に書き込みしてみた。
今到着しているお宿が、画像下中央のチュクン。
ちなみにチュクンは、私の中では「目の前の坂道を登ったら、ローツェの頂上」という場所です❗️嘘じゃ無い。たぶん。
ローツェじゃなくてヌプツェじゃないか❓という気もしないでも無いが。
チュクンに来るきっかけとなった写真の山、師匠が行ったのはチュクン・リというチュクンから日帰りで行ける山なのですが、裏山って言っても標高は5,550mあり、チュクンからの標高差は単純に数えても800mある。
…かつ、チュクン・リはけっこうな岩山でして、もしあれなら登山道を登ったT字路の右に行ったらUpper チュクン・リだけど、左に曲がったLower チュクン・リに行ってみてはどうか❓(師匠はもちろん両方行って、そこからの眺めなどもすでに経験・検討済み)とのことであった。
私はピークハントとかもあまり興味ないスタイルの人間ではあるので、正直どんなでもOK❗️行ってみて景色がキレイだったらそれでよい❗️というタイプなので、Dさんに「Lowerチュクンリに行って、写真撮りたい。目の前のローツェとか、ヒマラヤひだの写真が見たいんです❗️」と、熱くアピールしていたのですが
- ローツェの見え方は、どこもだいたい同じ(すごくよく見える)
- ヒマラヤひだの見え方も、どこもだいたい同じ
- 今日チュクン・リまで行くと、翌日の未明から出発するコンマ・ラ パスに体力的に影響が出るかもしれない
…ということで、チュクン・リの登山道の途中にある丘に行くことになりました。
(上記画像の「ここの丘」ってところ)
なんだよー、私もチュクンリ行ってみたかったな〜とは思うものの、今思うとDさん、なんてまともな判断を…❗️と、見直してしまいました。
注:Dさんはまじめなちゃんとしたガイドさんです。この後いろいろあるけど。
…ということで、てくてく歩いて途中で写真撮影。
登山道の脇の岩に登ってポーズを取れとの指示により、立ち上がって顔を上げるが、この立っている大きな岩の下は崖である。
しかしローツェをバックにいい写真を撮ってくれた。
Dさんありがとう。
チュクンリに向かう登山道から右にそれて、丘へ。
写真の登山道の先にある、黒いトゲトゲのお山がUpper チュクン・リである。
アイランドピークに行く人は、チュクンでの高度順応の日にここを日帰りする人が多いとのこと。実際同じお宿に泊まっている人はそうしてた。
ちなみに登山道を進んで峰を左に進むとLower チュクン・リ。こっちはまだ歩きやすそう。
丘の上に到着。
目の前がイムジャ氷河である。が、ぱっと見ガレ場で氷河には見えない。
しかし衛星写真の地図を見ると、モレーンの根元からこの写真の奥あたりは氷河になっていて、今、教科書でしか知らない「氷河」が目の前にあるんだというのが不思議な気がする。
日本で山歩きをしていると雪渓はあるけども、氷河は実際に目にしたことないので…。
ただ、地球温暖化が原因で氷河はどんどん減少している・というのは氷河湖決壊のニュース等で耳にすることが多くなった。
実際に目で見て、衛星写真と比較して「あれ?この位置もう氷河じゃないの?」と思ったり、他人事ではなく自分ごとに感じることが増えた。
↑とっかかりとしてとても分かりやすかったので、参考に。
自分が目にしたものを自分ごととして捉えることは比較的容易なのですが、想像だけで捉えるのはなかなか難しいな、と思った今日この頃です。世界を広げるのは重要だなと…。
GoogleMapの衛星写真でイムジャ氷河湖を見る度に、どうしたらいいのか、何ができるのか考える。これって多分、今後5〜10年とかの話じゃなくて、もっと近々なことだよなぁと。
旅行計画なんて5年10年先まで考えてるけど、ってことは、こういうことももっと考えなくてはならないじゃないか❗️と。
丘の上に到着し、Dさんの指示によりテクテクやらせ歩き。
とはいえヒマラヤひだと私。
いやーすばらしい縦縞である❗️これみたかったからうれしいなあ〜。
丘の上からスマホでパノラマ写真を撮影。
サイズを縮小すると迫力大幅減である。残念。360°の大パノラマだったことをご理解いただければ幸いです。
ローツェとヌプツェ、
アイランドピーク、うしろに小さくマカルー、
カンレヤムウ、
アマ・ダブラム、
裾野にチュクンの村。
写真の奥、右側の雲が沸いているあたり(コンデリ❓)にナムチェ、Day3で「あそこがチュクンか〜❗️遠いわ〜❗️」と言っていたあたり。
なんかこう、感慨深い…。
注:もう終わりのような雰囲気ですが、日程的にはまだトレッキングのちょうど真ん中の日程ですのでご注意ください。
ちなみに「チュクンリは大変だから、裏の丘に」とか言っていますが、それでも標高は5,000mを越えております。
人生初の5,000mを越えた日なので、アプリの高度計をスクショしたものの普段使っていないのでこの画面でいいのか…❓
…という、なかなかに最高な景色を堪能したものの、寒いのでそろそろ帰宅することに。
山小屋に到着し「やーすごいよかった〜、お疲れ様でした❗️」と(日本語で)Dさんに言いつつミルクティを頼んだら、「あれ?こんにちは!」と日本語で隣のテーブルに居た方に挨拶され「わぁ、に、日本語だ!こんにちは!」と挨拶してしまった。
何やらお聞きすると、チュクンに滞在してアイランドピーク登山をするというソロの日本人の方だそう。
テラスでノートパソコンを使っていたので「お、この方もネットの更新か❓」くらいに思っていたら「いやー、クライアントに黙って来ちゃってるんで、今も仕事しなきゃなんですよね〜❗️ははは❗️」と、とんでもない方はここにもいらっしゃるのだな❗️と感動しつつ「す、すごい、ネットの世界のキラキラした人みたいだ…、こんなひとも現実にちゃんと存在するのか…」と思ったのであった。
(なんかすごいお洒落だったし、コミュ力の権化みたいにニコニコしてるし、大変パワフルだなぁと…)
1人でガイドさんと一緒にエベレスト街道を歩いてるの?と聞かれたので、明日はコンマラを通ってからEBC(エベレストBC)に行くという説明をしたら、とっても褒めてくれた。や、やさしい…。
日本でも登山いっぱいしてるのかという話になり、「いや、私は日帰りで山登りするのがメインで、北アルプスとかは燕とか常念岳の山小屋1泊くらいしかしたことないんです〜」って言ったら「エベレスト街道って意外とそういう人多いんだよね❗️」と教えてくれた。ほえー。
ちなみに終わって思うのは、エベレスト街道でEBCに行くだけなら危険箇所とかはないので全然技術的にはそれで大丈夫だと思います。
逆に、バリバリに登山する人が(日程的制約などで)EBCだけだと不完全燃焼するかもしれないなぁというのが個人的な感想です。
というあれで、今日のお部屋は1階のテラスに面したお部屋であった。
…が、なんかこう、お部屋が動物のおしっこ臭い気がするが気のせいだと思いたい…と思いつつ「うぅぅ、空気入れ替えるか」と窓を開けると今度はテラスで休憩している人たちのタバコの臭いが…❗️No❗️
(意外とこんな標高であってもタバコ吸う人は現地の人もトレッカーでも一定数いらっしゃるのだ。私はタバコは吸わない系です。)
(動物は、放し飼いの犬とか結構よくいるからかなぁという気もする)
午後はまた部屋で休憩しようかといつものように着替えや片付けなどをしていたら、なんだか調子が悪い気がする。
なんだろう、クラクラする&息苦しくて立っていられずベッドの脇にしゃがみ込んだ。
一応、スマートウォッチでSpO2を測ってみると、68位だったため(ホントかなという気もするが)この値はヤバイ❗️と思うともうドツボにハマり、心臓バクバク冷や汗ダラダラ息ができなくなりそうで「こ、これはパニックというやつか…❓」なんて思い始めた0.5秒くらいで「大丈夫だ〜、ここには同じ標高でも今普通にタバコ吸ってる人も外にいるし、同じ建物にDさんも居るし、さっきのシャイニーなお兄さんも居る…。とりあえず息してたら死ぬことはない〜❗️」と頭を切り替え、しゃがんだまま深呼吸を繰り返すこととした。
今朝のSpO2は88あったのと、ディンボチェからチュクンの標高差も単純計算で300m程度しかないため、これは一時的なものだと思いたい…。
が、夕食の時間になってもなかなか調子は戻らない。
(Dさんがまた「ストーブついてて暖かいですよ〜」と部屋に呼びにきてくれた)
チュクンのダイニングは、今までの山小屋と違って結構混んでた。
同じ長テーブルのちょっと離れたところに、孤高な感じの韓国人女性が文庫本を読みながら座っててカッコよかった。
この女性も1人でEBCに向かうルートを歩いているとのこと。同じテーブルのおしゃべり好きなアメリカ人男性が英語で話しかけると「英語あまり得意じゃないから」って話をズバッと止めちゃうところがなんという潔さ…と感動した。
…って言ってもそのまま同じテーブルでまったり本読んでるのが、なんかこういう人好きだ。居心地がいい。
アメリカ人のおにーさんは、仕事を辞めて来た、今回が初めてのEBCトレックだそう。ガイドさんなしでソロトレックしているご様子。
この次は3パストレックをし、その次は6,000mピークに登って、そのあとはエベレストに登るんだ!と、熱く語っていて輝いてた。
(多分まだ20代とかな感じがする、若そうな男の子であった)
こういうのがあって、チュクンの宿はなんか楽しいなと思いつつ、体調はなかなかにあかん。
SpO2を測ると74だったため(ついに下がってしまった…)、今晩からダイアモックスを飲むことになった。
ダイアモックスは利尿剤なのですが高山病対策のお薬とも言われていて、職場で処方してもらって持って来てはいた。
けど、これを飲むとトイレがめっちゃ近くなるので、2〜3時間おきにトイレに行かなきゃいけないのが辛く、なしで済むならギリギリまで飲まずに居たいなと思っておった。
ちなみに晩御飯の時にダイアモックスを飲んだのち、朝までになんと5回トイレに通うという感じでした。
つまり熟睡ができなくなるのだ。
あと、ダイアモックスは下山時も飲み始めた標高に下がるまで飲み続けないといけないとのことで(Dさん談)、ちょっと面倒だなという。
晩御飯はトマトスープと芋炒めにした。
なんとこちらのチュクンのお宿のごはん、めちゃんこ美味しい。
今回の旅の山小屋の中でダントツベスト1位の美味しさだった。
しかし食欲のないことよ…。
トマトスープはなんとか飲みきり、芋は半分はDさんにもらってもらっておいて、なんとか多少は食べて終了。
しかしここで朗報である。
なんかこう、いかにして文字に起こしてご不快のないように説明するか難しいところなのですが、簡単にいうと今朝はお通じがないまま過ごしておりましたが、なんかトマトスープ飲んだら気配が…❗️
私はこのトレッキングでずーっと思っておった事がありまして、それは、標高の高いところで過ごすには、毎日のお通じが大変重要であるということである。
なので、
- 腸内フローラのお薬
- 腸内ガスの消泡剤
深夜にトイレ流し用のお水が凍る前の夕方〜夜におトイレに行けてよかった❗️
(この辺りからはめちゃんこ寒いので夜は凍ってしまってトイレが流せなくなる過酷な環境になる。なので、おトイレは氷が溶けている日中になるべくする。)
おトイレ行って戻って、その後の調子を心配して来てくれたDさんに「いやー(以下略)」と説明し、「だから今はなんかちょっと調子が良くなって来たかも❗️」と言ってお部屋でSpO2を測ったら、
89まで戻って、またばっちり元気になりました❗️
うそやろ、と思いますが、本当のお話でございます。おトイレは大事です。
明日は4時起きで、とんでもね〜峠越えの1日です。
つづく。