水の流れに心惹かれる季節になりましたね!

 

いかがお過ごしでしょうか?

 

 

 

 

 

 

 

今日のブログ内容には「春にして君を離れ」の若干のネタバレを含みます。

まっさらの状態で読みたい方はご注意ください。

 

 

アガサ・クリスティと言えば
「オリエント急行殺人事件」

「そして誰もいなくなった」

「ABC殺人事件」

 

など優れた推理小説をたくさん書いて「ミステリーの女王」と呼ばれていますよね!

 

ポアロやミス・マーブルなど名探偵もたくさん生み出しています。

 

さて、この「春にして君を離れ」はいったいどんな内容なのか...

 

 

 

 

帯に書かれた鴻上さんの文章を読んでもよくわかりません。

 

読み始めたら...

 

殺人事件は起こらない。

 

でも...

 

なんだかわからないままに先が気になりどんどん読んでいきました。

 

そういう意味では推理小説と言えるのかも知れません。(個人の意見です)

 

読み終わって感じたのは...

 

「怖い!」

そして

「なんとも哀しい!」

 

この言葉は解説で栗本薫さんも書かれています。

ただ、やはりこの本は読んだ人によってかなり変わるだろうな、と思います。

 

主人公のジョーン・スカダモアにクリスティは

 

「私がこれまで誰についても真相を知らずに過ごしてきたのは、

こうあって欲しいと思うようなことを信じて、

真実に直面する苦しみを避ける方がずっと楽だったからだ」

 

と言わせています。

 

自分自身にどう向き合うか...

 

そしてどう実行に移すのか...

 

そういうことが問われていますが...

 

これはあくまで一人称での考えで、

他の人からはどう見えているのか...

周りの人はどう思っていたのか...

 

それはあくまで想像するしかない訳で...

 

その時に見ていた自分の目と、改めてその時の自分の気持ちを見ている「自分」。

それが乖離して行く時、それまでの価値観や生き方が大きく覆される「チャンス(危険)」に向き合う。

 

そういうところが本当に怖い!

 

目を逸らせていることのなんと多いことか!!

 

そしてその事に気付かない、気付いても目を逸らせている。

 

そういう自分を突きつけられている気がします。

 

ちなみに「春にして君を離れ」というのはシェイクスピアの14行詩からきているらしいのですが、詩の内容については言及されていません。

 

調べてその詩を読んでみたのですが、なんとも皮肉なタイトルに思えました。

 

 

 

主人公の立場に立つ場合と、

周りの人の気持ちを考えながら読むのと、

しかも誰の視点から読むか、

 

そこを変えると全く違って見えてくる小説かも知れません。

 

 

さて、主人公はどういう選択をするのでしょうか?

 

 

ご興味があれば読んでみてくださいね^^

 

今日みみなさまにとって良い1日でありますように!