ディレクターサイドとして演出を少しお話したいと思います。

私は、【演出】にはいくつかのパターンがあると考えています。
演出の方法も、『ゲーム』『アニメ』『映画』『漫画』などなど、
細かく変化しますが、多くのパターンに代用できるよう、
以下のようにまとめてみます。

1.企画段階での演出コンセプト
2.ライターによる演出
3.ディレクターによる演出
4.演出家による演出
5.音響、役者による演出


とかく、まず土台として、いいコンセプトでなければ
いい演出はできません。

いい脚本から悪い映画は生まれますが、
悪い脚本からはいい映画は生まれない、という至言があります。

よくないコンセプトであっても良いシナリオを作るのもライターですが、
優れたコンセプトで最高のシナリオを書いてこそ冥利に尽きるというもの。
そんなすばらしい仕事をお願いするべきなのは、
【コンセプトを決める】プロデューサーのお仕事ではないでしょうか。

そして、そのコンセプトを元に
【どういった場所で、誰が、どんな風に、どんな行動をするか】
また、周りに何があるかなど、細かい設定を演出、
決定していくのはライター的演出の要です。

次に、全体的な演出を具体的に整えて行くのがディレクターの役割で、
細かい点、ちっちゃい演出を積み重ね、
総合的なクオリティのそこを上げるのが演出家様の役割ではないでしょうか。

演出演出、と言っていますがまだ分かりにくいかもしれません。
なので、少し時間は掛かるかもしれませんが、
具体的にお話しさせて頂ければ、と思います。

優れた演出に至るためには、さまざまなことを考慮しなければならない、と私は考えています。
・感情的なキャラクターのやりとり、盛り上がり
・優れたビジュアルイメージ、イラスト
・心境を描いたサウンドミュージック
・役者様による演技
・心理描写
などなどです。

感情的なキャラを演出するのであれば、
先日書いた通り、『葛藤』をライターが演出しなければなりません。
優れたビジュアルイメージを作るのは絵師様のお仕事ですが、
ビジュアル演出に手を貸すのもまた、ライターの重要なひとつであると、考えています。

たとえば、

ここのシーンは『工業地帯』で!
ではなく、ここのシーンは『廃工場』で!

とすることで、廃工場の美しさ、そして『埃の煌めきなども演出』できるようになります。
この『廃工場』も実は、【音演出】も意識してあります。
その近辺で【駆動するモーター音】、まだ動き続けてるくたびれた【送風機の音】、
【足音の反響】、【機械に触れる音】、
など、いくつかを演出することで、さらに、その世界は具体的になります。

日の当たる繁華街ではなく、
くたびれた廃工場だからこそ、『弱い心を吐露できる環境』も作りました。
これにより、【感情を演じてもらう】ことがより適切になります。



演出を考えるのは簡単ではありませんが、
私は、すごく楽しいんです、そのシーンを想像し、創造していくことが!



さてさて、では次に音響演出について、です!
私自身もまだまだ反省し、勉強することの多い分野ですが、
思うことをつらつらと書いていきますー!