三島由紀夫の「金閣寺」の中で、とても勇気と希望がもてる一節があります。




ハンディを背負った、吃り(どもり)のひどい主人公が、親しい友人の白いシャツを見て、の場面です。




「彼の白いシャツの白い腹が波立った。そこに動いている木洩れ陽が私を幸福にした。この白いシャツの皺みたいに、私の人生は皺が寄っている。しかしこのシャツは何と白く光っているのだろう、皺が寄っているままに。


……もしかすると私も?」









これを読んだ時、私は、主人公と同じく






「もしかしたら私もそうなのかもしれない」





と思った。












皺だらけの染みだらけの私も もしかしたら美しく、光っているのかもしれない。






そんな希望を持ってしまいました。夢を見てしまいました。








もしかしたら、自分も輝いているのかもしれない。













この一節は、確かに私に希望の光を差し、勇気を与えたのです。







希望を持つ事が、夢を見る事ができたのです。













そしてあなたにも、希望と勇気を与えるかもしれない。