なぜツキネコに相談窓口があるのか。 | ツキネコ北海道 ブログ

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NPO法人 猫と人を繋ぐ ツキネコ北海道のブログです。
イベント情報や保護猫レスキューなど日々の活動をブログで発信します。


ツキネコ北海道では、道内では相談窓口を開設している唯一の
NPO法人です(他にあったらごめんなさい🙏)
とにかく専用の相談ダイヤルに来た相談は全てお話を聞いて、
アドバイスしたり保護依頼を受けたりしています。
もちろんできないことはお断りする場合もあります。
なぜそこまでするのか。。。



それは自分がまだ保護活動のことも野良猫事情のことも何も知らない
普通の猫の飼い主だった頃
いや、、、普通の飼い主より全然意識の低いおバカ飼い主だった頃に遡ります。
職場の近くに小さなペットショップがありました。
そこのショップはご夫婦で経営されていて、トリミングを中心にしていた
本当に小さなお店でした。
傷ついたカラスを保護する様な優しいご夫婦で、私が19年間家族として過ごした
猫《ドロ》との出会いがありました。
ある家族が猫の避妊をしていなくて子猫が産まれて困っていたらしく引き受けたそうです。
2匹のシャムミックスの兄妹猫がでした。私は久々に見る子猫が気になって仕方ありません。
何日経っても引き取り手はいない様です。

当時の私は再婚していて主人の連れ子の気難しいアメリカンショートヘアの猫をすでに飼っていました。
子供が出来なかったことも夫婦間の悩みでもあり、その子猫に心を奪われ家族に迎えることに
なったのです。
*その時は何もわからずに子猫を迎えてしまったのですが、
高齢になっていた先住猫ポコにはかなりなストレスになり、
可哀想なことをしました。


16才で天寿全うしたポコ(左)

19才で天寿を全うしたドロ(右)




私は子猫に夢中になりましたが、兄妹猫には声がかからず少しづつ大きくなっていくのが
心配で知人に声をかけてやっと家族ができました。
その1年後
なんと同じ飼い主がまた産まれた子猫をそのショップに持って来たのです。

その頃には少しづつ保護活動をしていたこともあり、本当にがっかりしたのを思い出します。
ショップの方にも流石に怒りを覚え『避妊する様にお願いしてね!』と声をかけたところ、
飼い主が「うちの猫は可愛いくて、去年も引き取り手があったから産ませた」
とのことでした、、、😢
その当時はペットショップでの売れ残った動物達は殺処分されていましたから、
自分としてはどうにか売れ残らない様にと思った上だったので、
飼い主さんがま逆のことを考えていたことに驚かされたのでした。

結局、私が餌付き¥5,000で子猫を飼ったことにより、買ったことになってしまったのです。

ですから今の生体販売に関しても、売れ残りで可哀想だったと思っても
販売業者にしてみれば大きくなったら値引きして売れば良いに変わって来ている様です。
時に、お客様や里親さんからもその様なお話を聞くことがあります。
ペットショップによる保護犬&保護猫譲渡会なるものも見受けられますよね、、、

そんなこんなで、子猫を迎えて私の生活は一変するわけですが
保護活動をは始めた頃は何もわからず、ある相談を受けた時に自分では答えが出なかったので
とにかく調べまくりました。
当時、PCが普及し始めた頃で必死にキーボードに向かってあちこちに相談場所を探しましたが、
残念ながら札幌市では見つけることができず、当時の札幌市動物管理センターではけんもほろろでした。
そんな中唯一東京の団体の相談ダイヤルがあり、ボランティアさんらしき方が本当に優しく
丁寧に教えてくださったのです。
それはそれは涙が出るほど嬉しかったのを思い出します。
その時はまだ美容室を経営していて自分も現役美容師でしたが、
保護団体を立ち上げるなど夢にも思っていませんでしたが、私はもし自分に相談が来たら
とにかく全ての話を聞いてあげようと思ったのでした。
まさかその時の私が今のこの場所に立っているとは
思いもかけないことなのでした。


数年後に保護猫カフェをオープンして夢中で走り続けてきました。
とにかく相談は全て聞こうと思ってきましたが、当時は経験もお金もなく
相談者と揉めることも多々ありました。
性格的な問題(家系が解離性障害→ヒステリー)とうこともあり、一度怒り出すと止められないのです💦
それでも相談は自分が受けるしかないと続けてきたのですが、あれから十数年
私も年齢的にそろそろ世代交代を考えていたので一昨年辺りから、相談を思い切って
スタッフの瀧澤に変えたところ
何と!!これがスムーズに行くではありませんか。
激情型の私より、瀧澤の方が淡々と物事を推し進めていくのでした。

それからは相談を取りまとめるのは瀧澤で、現場へは二人でいく様にしました。
そうすると今までよりスピード感が出て、各所への連絡もスムーズに繋がってきたのです。
現在、たくさんの相談をこなせる様になったのも
『適材適所』にスタッフが配置されてきたということもあります。

運営
猫管理
事務方
関わっている人たちが得意な分野を活かすことができてきています。

相談電話が鳴り止むことはまだまだ無いかと思います。
今までのスキルを活かして、皆さんに安心してもらえる様に
持続可能なNPO団体の形を築いていきたいと思っています。

代表 吉井