新幹線の格安チケットまとめ。初心者におすすめの「割引きっぷ」はコレ!【2019年版】

(タビリス)

新幹線にはJRからさまざまな割引きっぷが設定されています。金券ショップでは「格安チケット」として回数券のばら売りが販売されたりもしています。こうした格安チケットは、新幹線をふだん利用しない人にはわかりにくいもの。ここでは、使いやすい割引きっぷについて、まとめてご紹介してみましょう。

えきねっとトクだ値

「えきねっとトクだ値」は、JR東日本・北海道のインターネット予約サイト「えきねっと」で販売されている格安チケットです。東北、北海道、上越、北陸、山形、秋田の各新幹線が対象です。
列車名としては、「はやぶさ」「はやて」「やまびこ」「なすの」「つばさ」「こまち」「とき」「たにがわ」「かがやき」「はくたか」「あさま」で設定されています。設定区間は、東京・上野・大宮・仙台~各新幹線の主要駅などです。
「えきねっとトクだ値」の価格は、通常価格に比べて約5~15%割引です。列車や区間によって割引率は異なります。販売座席数は限定なので、人気の時間帯の列車などでは、早めに売り切れることがあります。
「えきねっとトクだ値」を購入するには、「えきねっと」の会員登録が必要です。登録費用や年会費は無料です。
JR東日本「えきねっと」

お先にトクだ値

「えきねっとトクだ値」より、さらに割引率が高いチケットが「お先にトクだ値」です。出発日の13日前までに購入することで、新幹線の価格が大幅割引になります。「えきねっとトクだ値」の早割版と考えればいいでしょう。東北、北海道、上越、北陸、山形、秋田の各新幹線が対象です。
対象となる新幹線は、基本的に「えきねっとトクだ値」と同じですが、列車や区間、座席数などの制限は厳しくなり、設定のない列車もあります。
「お先にトクだ値」の割引率は約25%〜35%です。最大50%割引になる「お先にトクだ値スペシャル」も、期間限定で発売されることがあります。

EX早特21

「EX早特21」は、東海道・山陽新幹線のインターネット予約サービス「スマートEX」で購入できる割引きっぷです。
乗車駅を朝6時台、昼11~15時台に出発する「のぞみ」に設定されています。設定区間は、東京・品川、新横浜の各駅と、東海道・山陽新幹線の主要駅の間です。このほか、名古屋~小倉・博多も設定されています。
出発日の1カ月前から21日前までに購入しなければなりません。割引率は区間により異なりますが、20~30%程度です。座席数は限定です。
東海道・山陽新幹線の「のぞみ」に乗車できるチケットとしては、もっともお得なチケットです。購入するには「スマートEX」の会員登録が必要です。登録費用や年会費は無料です。

EX早特

「EX早特」も「スマートEX」で購入できる、東海道・山陽新幹線の座席数限定の割引きっぷです。
東海道・山陽新幹線の東京・新横浜と山陽エリアの間や、京都・新大阪・新神戸~小倉・博多間などに設定されています。東京エリアと岡山、広島、山口、福岡エリアを移動する際には、お得で使いやすいきっぷです。
出発日の3日前までに購入すればよく、利用時間帯の制限などがない点が、「EX早特21」との違いです。
割引率は区間により異なりますが、東京エリア~山陽エリア間で20%程度です。平日より土休日のほうが価格が安くなっています。東京~名古屋・新大阪間では設定がありません。

ぷらっとこだまエコノミープラン

東海道新幹線の「こだま」号でもよければ、「ぷらっとこだまエコノミープラン」が有名です。東京・品川、新横浜、静岡、浜松、名古屋、京都、新大阪の各駅間(一部除く)に設定されています。東京~新大阪の割引率は約27%です。
JR東海ツアーズという旅行会社の商品です。出発日の1カ月前から購入でき、インターネットなら5日前まで、電話は2日前まで、店舗(JR東海ツアーズ支店)なら前日まで購入できます。列車、席数は限定です。
「EX早特」と違い、利用できるのは「こだま」号に限定されますが、利用できる時間帯の制約が少なく、前日まで購入可能で、座席も取りやすいという長所があります。
JR駅の窓口などでは購入できません。

スーパー早特きっぷ

山陽新幹線では、新大阪・新神戸~小倉・博多間などに設定されている「スーパー早特きっぷ」の割引率が高く、使いやすい格安チケットといえます。
JR西日本のインターネット予約「e5489」の商品で、「J-WESTネット会員」に登録(無料)をすれば購入できます。新大阪・新神戸~小倉・博多間・熊本・鹿児島中央・長崎・大分間に設定されていて、最大で約35%安くなります。「のぞみ」号「みずほ」号などが利用できます。
乗車日の1ヶ月前〜2週間前まで発売します。JR九州のインターネット列車予約サービスでも購入可能です。席数は限定です。

こだま早特往復きっぷ

山陽新幹線の新大阪・新神戸~小倉・博多間でさらに安いのは、「こだま早特往復きっぷ」。価格は片道8,500円で割引率は最大45%です。「こだま」にしか乗れず、14日前までの発売で、往復でしか販売しない、席数限定、という制約の多いチケットですが、この割引率は魅力です。
これもインターネット予約専用で、JR西日本の「e5489」で購入できます。

バリ得

「こだま」号利用で、片道利用や直前予約なら、「バリ得」もおすすめです。
山陽新幹線の新大阪・新神戸・西明石・姫路~博多・小倉間などに設定があり、価格は7,500円。割引率は最大約50%です。最近は、熊本や鹿児島中央への設定も登場しました。
基本的には「こだま」号利用ですが、一部の「ひかり」号も利用できます。
日本旅行という旅行会社の商品です。出発日の1カ月前から購入でき、インターネットなら3日前まで店舗(日本旅行支店)なら前日まで購入できます。
日本旅行

九州ネット早特、九州ネットきっぷ

九州新幹線で使いやすいのは、「九州ネット早特7」。博多~熊本間の割引率がなんと約50%。「つばめ号」にしか乗れない「つばめ限定! 九州ネット早特7」なら、約54%の割引率です。博多~鹿児島中央間にも設定があります。
JR九州インターネット列車予約というサイトで購入でき、7日前が購入期限です。
このほか、購入期限が3日前までの「九州ネット早特3」や、当日でも購入可能な「九州ネットきっぷ」といった割引きっぷもあります。
「早特」は博多~熊本・鹿児島中央間に設定が限られますが、「九州ネットきっぷ」は九州新幹線の幅広い区間に設定があり、使いやすいです。

新幹線回数券

同じ区間を何度も利用するか、一度に大勢で利用するなら、新幹線回数券は定番の割引きっぷです。各新幹線の主要区間に幅広く設定されていて、駅の窓口で購入できます。
定価との比較で、東京~新大阪の「のぞみ」が約5%引、東京~仙台の「はやぶさ」が約4%引くらいです。割引率は低いですが、幅広い区間に設定されているのが魅力です。
金券ショップで新幹線の「格安チケット」としてよく販売されているのは、新幹線回数券のばら売りです。金券ショップ店頭での割引率は定価との比較で2-3%程度で、それほど安くはありません。

新幹線Wきっぷ

JR東日本の地方駅間で設定されている2枚セットの割引きっぷ。東北、秋田、上越、北陸の各新幹線が対象です。仙台、盛岡、新青森、秋田、新潟といった、地方の県庁所在地を中心に設定されています。
高速バスと競合する区間の割引率がとくに高く、長岡~新潟間で約30%割引。利用当日に駅の窓口で購入できます。

九州新幹線2枚きっぷ

JR九州の主要区間に設定されている2枚セットの割引きっぷ。九州新幹線では、博多、熊本、鹿児島中央を起点に設定されています。
JR駅窓口で買えるのが利点ですが、「九州新幹線ネットきっぷ」などより価格が高いので、ネットが使える人は「2枚きっぷ」よりは「ネットきっぷ」がお得でしょう。

株主優待券

JR東日本、JR東海、JR西日本、JR九州は、株主優待券を発行しています。株主優待券があれば、各社の新幹線を割引で乗車できます。

JR東日本

株主優待券1枚につき、片道運賃・料金が2割引。2枚まで同時使用可能なので、最大で4割引にできます。東北、上越、秋田、山形新幹線と北陸新幹線の上越妙高以南が対象。

JR東海

株主優待券1枚につき、片道運賃・料金が1割引。2枚まで同時使用可能なので、最大で2割引にできます。東海道新幹線が対象。

JR西日本

株主優待券1枚につき、片道運賃・料金が5割引。複数枚の同時使用はできません。山陽新幹線と北陸新幹線の上越妙高以西が対象。

JR九州

株主優待券1枚につき、片道運賃・料金が5割引。複数枚の同時使用はできません。九州新幹線が対象。
株主優待券は、金券ショップで流通していて、購入すれば株主でなくても使用できます。金券ショップで株主優待券を購入し、それをJR駅窓口に持っていけば、上記割引率で各社管内の新幹線や在来線のきっぷを買えます。対象となる新幹線は上に記しました。
ただし、金券ショップでの価格は安くはないので、お得に乗車できるとは限りません。金券ショップで株主優待券を購入する時には、それでJR窓口で新幹線チケットを買った場合の値段を確認しておきましょう。また、複数のJR会社をまたがるきっぷは割引対象になりません。

他にもある!

新幹線にはこれ以外にもさまざまな割引きっぷが発売されています。割引きっぷの設定が多いのは、東京~新大阪などの主要区間や、飛行機、高速バスとの競合が激しい区間です。区間によっては、ほとんど割引きっぷの設定がない場合もあります。
最近の新幹線の格安チケットは、インターネットで販売されることが増えています。そのため、新幹線の格安チケットを探すなら、まずはJR各社のインターネットサービスの会員になって、検索するのが早道です。