秘めた想い① | 月子のブログ

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リターンズ4の不機嫌ドンヘを見て
どうして書きたくなりました(^^)

ヒョクの事が大好きなドンヘ。
宿舎の話がとっても嫌なドンヘのFFです。
ヒョクは気持ちに気付いてくれるのかな?





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『ドンヘ~』
インターホンからヒョクの声。
俺は嬉しくて、すぐに施錠を解除した。


久しぶりにヒョクをマンションに呼んだ。
二人きりで会いたかったからだ。
キッチンのテーブルにはたくさんの
料理を準備した。
スイーツやお酒だって。
全部ヒョクの好きなもの。
ヒョクは喜んでくれるだろうか。


ガチャ、という音とともにヒョクの足音が
聞こえてきた。
「ヒョク、早かったね」
「おぅ、最近スケジュールないからさ」
ヒョクが優しく笑いかけてくれた。
俺だけに向けられた笑顔が眩しい。


ヒョクが紙袋を俺に手渡してきた。
「ドンヘ、ワインなら飲めるもんな」
「わざわざ買ってきてくれたの?」
「キュヒョンがさ、選んでくれた。
  ドンヘヒョンでも飲めそうなヤツって」
キュヒョンが…

「……」
「ドンヘ?」
急に無言になる俺を見たヒョクが顔を
覗き込んできた。
ダメだ、普通にしなきゃ、
せっかくヒョクが来てくれたんだから。

「さ、ヒョク食べよ!」

************

「ふー、お腹いっぱい!
  めっちゃ美味しかった~」
ヒョクが満足気にはしゃいでる。
まぁまぁ酔っぱらったヒョク。
白い頬がうっすら色づいて…
すごく色っぽい。


「でもさ、ドンヘ急にどうした?
   こんなご馳走まで用意して」
「だって、ヒョクが引越してから
    毎日つまんないし、たまには一緒に
   ご飯食べたいよ」
「寂しいならドンヘも宿舎来たらいいじゃん!     キュヒョンもドンヘなら歓迎だろうし」

また、キュヒョンだ…
俺の胸が痛む。

「…ヒョクはさ、俺と離れてなんともないん          だ」

ヒョクは俺の言ってる意味が分からず
言葉に困っていた。

「ドンヘ…?どうしたんだよ?
 昨日のリターンズの収録の時だって」

だって、あれはヒョクがキュヒョンと宿舎の話で盛り上がってたから、すごい嫌だった。
俺の知らないヒョクの話なんて、
耐えられるワケない。


ヒョクにとって俺って何なの…?
ただの友達?チームメイト?親友?

俺だけがこんな思いして…
いつまでこんな思いを続けるんだろ…


もう終わりにしなきゃだ。


「俺…」
―ピピピ―ピピピ

言い掛けたと同時にヒョクのスマホが鳴った。
ヒョクが、ごめんと合図して
電話に出た。

「どうした?え?病院行った?」

誰と話してるんだろ。
しばらく話してヒョクは焦ったように
「ドンヘごめん、俺帰るわ」
「どうかしたの?」
「マネージャーからで、キュヒョンが体調悪         くて寝込んでるらしい。自分が面倒見るから
   移るといけないし、俺には今日帰ってくるな       って…でも心配だし」


キュヒョンが病気。
いつも元気なキュヒョンが病気なんて
確かに心配だ…。
それは仕方ない事だ。


ヒョクが自分の荷物をまとめはじめると
またスマホが鳴った。

今度は俺のだ、メッセージみたいだった。

『ヒョン!ヤキモチなんかやめて、今晩はヒョクチェヒョンと二人で楽しく過ごしなね~』


…??
送り主を見るとキュヒョンだった。


なっ、
みるみる俺の顔が赤くなるのが分かった。
キュヒョンは全部お見通しだったんだ、
ヤキモチって…恥ずかしい。

「ドンヘ?どうした?」
「あっ、えーっと、えーっと…」
ヒョクに帰って欲しくないけど
どうしたら引き留めれるんだろうか。


俺は覚悟を決めなきゃと思った。


「…えーっと…」
「ん?」
「…ヒョク、気持ち悪い、吐きそう…」

我ながら嘘が下手すぎると思ったけど
俺にはこれが精一杯だった。


ヒョクは心配した表情で
優しく背中をさすってくれた。

「ベッドいくか?」

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