エロスな本を二冊いただいた。
二冊とも真赤な本。
「楽園」
花房 観音 (著)
中央公論新社/2014.4.9/1500円
京都でも特別な意味を持つ街、
「楽園」と名付けられたその一帯は、
かつて男が女を抱きに訪れる場所だった。
<帯より>
著者は、第1回団鬼六賞を受賞して作家デビューし、
京都でバスガイドをしながら、官能小説を書いている。
でも、この本は、女の性欲は描かれているが、
官能小説ではないので、エロさは少ない。
むしろ生々しく、痛々しい描写が多い。
京都・お茶屋の跡に建てられた白い壁のアパート
「楽園ハイツ」そこに住む6人の女たちが
描かれる。
アラフォー世代の女の生きざまをみせつけられる。
女は何が満たされていると幸せだと思うのか。
女は、他人と比較することで、己の幸せを計るのか。
女の性欲、女であることの価値など考えさせられる。
快楽を味わうと痛みも伴う。
それでも禁断の果実を食べるのか、
あれはすっぱいものだと言い聞かせ、手を出さないのか。
女はいつまで“女”でいられるのだろう。
同著者の「おとなの京都案内」が載っているからと、
こちらの本もいただいた。
京都の名所をめぐりながら、そこにまつわるエピソードを
エロイ観点でガイドしてくれる。
とても笑った。
「エロスの記憶」
文藝春秋「オール讀物」官能的コレクション2014
豪華執筆陣。
読みモノもいいが、対談もおもしろい。
東海林さだお×鹿島茂「性欲が地球を救う」は
下ネタ談義。
佐藤陽子が、恋文の原文を掲載しながら、
池田満寿夫との愛を語り、彼の死への後悔もつづっている。
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