前回の更新からまさかの10年という月日が経ち、こんなブログの存在もすっかり忘れ果てていたのだが、登録しているメールアドレス宛に「コメントが付きました」とAmebaからの自動返信メールが届いたことで僕の記憶の彼方からこのブログが呼び起こされることとなった。
というかよくずっと残っていたものだな。Amebaのサービスには驚嘆する。
あれから10年が経つが、僕はというと今も元気に小学生をやっている。
過去の投稿を見ると、僕はクラスメイトの雄介君をとても尊敬し、こんなに素晴らしい人はいないと入れあげていたようだが、さすがに今となってはそのようなことはない。
というのもブログを投稿していない間に、彼との仲に亀裂が走る重大な出来事が起こったからだ。
遡ること1週間前のこと。
図工の時間に各自支給された紙粘土を使い、各々好きな生き物を作るという学習が行われた。
図工の学習は、造形活動の上で体全体の感覚や技能などを働かせるようにすることを主な目的としているそうだが、僕個人の考えとしては、ものづくりを実際に体験させることで今や身の回りに何でも便利なものが揃っている現代社会の中で、子供たちに自ら物を生み出す喜びと楽しみを体感させ、消費者だけではなく生産者になるという将来の一つの選択肢に興味を持たせる狙いもあるのではないかと考えている。
さて、そんな図工の学習の中で、僕は大好きな恐竜(ティラノサウルス)を作ることにした。
しかしこれがめっぽう難しい。
周りのクラスメイトは猫やらウサギやらウマやら虎やら作っているが、なにせ僕は今や世界に存在していない生き物を作っている以上、現物を見たこともなく、テレビやインターネットで平面上のイラストや3D画像こそ見たことはあるものの、基本的には自分の想像上で補完するしかないからだ。
そんな中で出来上がった僕のティラノサウルスの出来はお世辞にも完成度が高いとは言いがたいものとなってしまった。
しかし、自分なりには試行錯誤の上で頑張ったことは確かだ。
そんな苦労の上で完成した僕のティラノサウルスを見て雄介君は
「なにこれー!お前が作ってるのキュウリじゃん!キュウリに足が生えてる!なんだこれー!」
ととても許し難い暴言を吐き散らしたのだった。
確かに僕の作ったティラノサウルスは出来が良いとは多少は言い難い。
しかし生き物ですらなくキュウリとして捉えてしまうのは、生き物を作るというこの学習のテーマの中で、まるで僕がテーマを無視し学習や先生に対する反抗心を抱えていると周りに見られてもおかしくはない明らかな言いがかりであり、僕を社会的な悪役に仕立て上げる雄介君の発言は僕にとって決して許せるものではなかった。
いつも優しいねとよく周りから言われている僕も今回ばかりは黙っていることはできず、毅然として
「雄介君とはもう絶交だもん!」
と言い放ち、彼との関係性を解消するに至ったのだった。
かつて心から尊敬した人であっても、たった一つの出来事でも理想は崩れ果てることもあり得る。
雄介君を反面教師として僕は学んだのだった。
もちろん今もまだ雄介君のことは決して許すことはできない気持ちはある。
だが2週間の月日が経ったことで多少は僕の気持ちも落ち着き、もしも雄介君が誠心誠意僕に謝罪した上で、彼の所有するポケモンカードのレックウザ(VMAX)のカードをくれるというのなら、謝罪を受け入れることも検討しても良いと今なら考えるつもりだ。
10年ぶりの投稿が愚痴じみたものとはなってしまったが、この件に関しては僕の人生の中でも一、二位を争うほどにショックを受けた出来事だっただけに話しておかざるを得なかったことは理解してほしい。