写真で振り返る世界一周 Part.2
今回はブルガリアからポーランドまでの東・中欧を振り返ります。
旅する前は国の名前や場所すら定かでなかった、いわゆる東側諸国。
人生で初めて目にした旧共産主義国の無機質な街並み。
歴史の教科書でしか知らなかったユーゴスラビア内戦の爪あと。
そして、20世紀最悪の負の記憶と呼ばれる、アウシュヴィッツ収容所。
マイナス面ばかりがクローズアップされがちな東・中欧諸国だが、
今現在は人種や宗教、言語の違いを乗り越え、訪れた国々はどこも平和な印象を受けた。
人々も、僕の勝手なイメージで最初は無口で無愛想な人が多いのかなと思っていたが、
牧歌的で素朴で、人のことを思いやる、本当の意味での優しい人々がそこにはいた。
言葉は通じないことが多かったが、温かみのあるやり取りが最も出来た地域。
そんな東・中欧諸国を一挙にどうぞ!!
≪8カ国目 ブルガリア≫
訪問地:カルノヴォ、ソフィア
ヨーグルトと琴欧州の故郷。
そのくらいしかイメージのなかったトルコ、ギリシャ、ルーマニア、マケドニアに隣接した国。
実際行ってみてまず感じたのが、文字読めねえ&言語全くわからねえ・・・(笑)
初めて見たキリル文字は、アルファベットみたいなんだけど、ちょっと違う。
絵のようにも見える文字の形は、外国人が漢字を習うようなものなのかな?と感じさせた。
ブルガリアの魅力は、なんといってもその“のどかさ”。
馬車やロバがまだまだ現役として使われており、地方に行けば行くほど、数世紀前の欧州を彷彿とさせた。
カルノヴォ周辺では薔薇が有名で、毎年6月には薔薇祭りも催されているので、時期があえばぜひ!!

バスの行き先すら読めないキリル文字

ソフィアの街並み

薔薇で有名な“バラの谷”
≪9カ国目 マケドニア≫
訪問地:スコピエ、オフリド
マケドニアといえば、アレキサンダー大王・・・ほんと知ってる知識はそれのみだった。
ブルガリアのソフィアからスコピエまでは国際バスが出ていたものの、バスターミナルからが大変だった。
だって昼過ぎなのに、バスターミナルに人が全然いない(><)
インフォメーションは閉まってるし、近くにいた現地人はほとんど英語がしゃべれない。
宿の住所を見せて、身振り手振りで場所を教えてもらい、なんとか宿へ。
ある意味、旅の醍醐味を味わえる国。
首都・スコピエには見所がほとんどないため、一気に湖畔リゾート・オフリドに行ってしまってもよい。
むなしさ、虚空さを味わいたければ、スコピエへ。

かの有名なマザーテレサは、マケドニアの首都・スコピエ出身

城壁から見たスコピエ市街

湖畔リゾート、オフリドの旧市街は狭いため、家はみんな2階から拡張
≪10カ国目 アルバニア≫
訪問地:ティラナ、べラット
マケドニア以上に知識も情報もなかった国。
暴動やストライキの影響でギリシャの政情が荒れていたため、マケドニアから直接アルバニアへ。
欧州最後の秘境と言われるアルバニア。
国民のほとんどが関与したねずみ講事件により国が経済崩壊した、ちょっと変わった歴史を持つ国。
そんなアルバニアの印象は・・・田舎(笑)
欧州の中では群を抜いて田舎だと思う。
移動手段はバスしかないが、大型バスの数は少なく、どの町でも中型バスが主流。
国民が個人の車を持ち始めてからまだ歴史が浅いため、どの車も低速運転でトロトロ走り。
道端には物売りのおばちゃんや牛がいたり、ザクの頭みたいな防空壕があったりと、とってものどか。
田舎好きには、たまらない国だと思う。

ティラナ市街の様子を唯一撮った写真。てか、首都なのに街並みの写真一枚って・・・

千の窓を持つ町、べラット

アルバニアで売られていたコーラ。絶対From U.S.A.じゃないし(笑)
≪11カ国目 モンテネグロ≫
訪問地:コトル
アドリア海に面した小国。
小さな国の中には山あり、川あり、海ありと、自然が豊富。
モンテネグロからは西欧らしさを感じ始められ、西欧諸国からの観光客も多かった。
今回はコトルにしか立ち寄っていないが、ゆっくりまた訪れたいと思う国。
ちなみに、使用通貨はユーロのため、西欧からなら両替する必要はない。

コトルの旧市街内はまるで迷路。写真は旧市街の広場にあった教会。

旧市街を上から

旧市街の裏にそびえる砦跡
≪12カ国目 クロアチア≫
訪問地:ドブロヴニク、ザグレブ、プリトヴィッツェ、ザダル
アドリア海の真珠・ドブロヴニクがあり、日本からのツーリストにも人気のクロアチア。
その他にも、欧州イチの情景の美しさといわれるプリトヴィッツェや古都ザグレブ、
アドリア海沿いに広がるリゾート地に、各町の歴史ある旧市街と、本当に観光のしがいがある国。
バックパッカーにとっては物価が高い(西欧並み)ため、以西の東欧諸国のような感覚では生活できないが、
それでも、近くに来たなら絶対立ち寄るべき国。
『魔女の宅急便』や『紅の豚』を見てからアドリア海INすれば、気分が盛り上がること間違いなし。
アドリア海沿岸でバスに乗る際は、必ず海側の窓側の席を確保すべし!!

ドブロヴニクといえば、オレンジの屋根にアドリア海!!

首都・ザグレブも落ち着いたいい雰囲気の町。僕が行った6月は、花の露店がたくさんあった。

大雨の中観光したプリトヴィッツェ。ここだけは、リベンジしたい!!
≪13カ国目 ボスニア・ヘルツェゴヴィナ≫
訪問地:モスタル、サラエボ
サラエボ事件、ボスニア内戦など、負のイメージが強いボスニア・ヘルツェゴヴィナ。
今回訪れた旧ユーゴ圏の国の中では、一番戦争の爪あとが残っていた国。
特に首都・サラエボは、90年代に起きた内戦により被爆した建物が数多く残っており、
建物にも銃弾や砲撃のの後が今も残っていた。
内戦や歴史に興味があるなら、ぜひ行ってもらいたいのが、トンネル博物館とホリデイイン。
内戦時に貴重な輸送路であった郊外のトンネルに、世界のジャーナリストがたむろしたホリデイイン。
写真が残る戦時中のホリデイインと今の姿を比べれば、どれだけ過酷な場所だったのかが、よく分かる。
ちなみに、ホリデイインのロビーでフリーWifi拾えます。

戦争当時の勢力図。包囲されたサラエボ市街の住民の生命線は、右上のトンネルだけだった。

トンネルの入口

ホリデイインの戦時中の写真
≪14カ国目 イタリア≫
訪問地:フィレンツェ、シエナ、モンタニャーナ、ヴェネツィア、トリエンテ
旅の途中でイタリア人から話を聞き、急遽アドリア海を越えて訪れたイタリア。
いや~、イタリアはほんと何度行ってもいいね!!
今回訪れたのは、文化と自然の調和がうまくとれたトスカーナに、生ハムで有名な田舎町、そして水の都。
イタリアの町は、まるで元々テーマが決まっていたかのように各町に特徴があり、本当に楽しませてくれる。
さらに、イタリアの楽しみといえば、食事。
日本人にも馴染みのあるパスタやピザに、各地特産のものをフルに使った郷土料理の数々。
そして、絶品なのが食後のデザート&エスプレッソ。
リピーターが多いのもうなづける、欧州イチの観光国。
次回は、ぜひイタリアの地方都市や田舎町を中心に旅してみたい^^

大好きな街、フィレンツェの景色@ミケランジェロ広場

水の都ではスリ未遂に遭遇。多いらしいので、みなさん注意です!!

イタリアといえば、ジェラート。毎日1個は必ず食べてたな^^
≪15カ国目 スロヴェニア≫
訪問地:リャブリャーナ、ポストイナ、ブレッド
アルプスの日のあたる側と称される、小国スロヴェニア。
30万人ほどの国民しかいない国だが、美しさは欧州でも随一。
アルプスの山々や湖などの自然はもちろんのこと、首都・リャブリャーナを代表とする町も美しい。
ぜひ、カップルや夫婦で訪れて欲しい国。
僕のおススメは、リャブリャーナの城と旧市街。
中世の世に迷い込んだかの街並みは、バロック、アールヌーボー建築の建物が並び、
『竜の橋』や『3本橋』をはじめとする水辺の情景は、まさに溜め息もの。
本当に小さい町で、ゆっくり観光しても1日あれば十分だが、できれば2~3日ゆっくりしたい場所。

リャブリャーナの様子

欧州で一番大きな鍾乳洞、ポストイナ洞窟

ぜひ大切な人と訪れて欲しいブレッド湖
≪16カ国目 ハンガリー≫
訪問地:ブダペスト、エゲル
旅人の評価が分かれる、首都・ブダペスト。
楽しかったと言う人もいれば、つまらなかったと言った人もたくさんおり、まさに賛否両論。
僕の感想はというと・・・メッチャ楽しかった^^
くさり橋や王宮、国会議事堂にオペラ座などの有名観光地もそれなりに楽しかったけど、
僕が一番楽しかったと思ったのは、“街歩き”してる時。
プラハやウィーンと比べると、どうしても地味がちなブダペストだけど、
地元の人は優しく、なおかつノリがよいので、ついついたくさん絡んでしまった。
街角で、レストランで、市場で、温泉で・・・ほんと、どこでも旅人の僕に心を開いてくれた現地の人たち。
お酒まで奢ってもらって、ほんと恐縮です!!
ハンガリー原産のフォアグラやトカイワイン(貴腐ワイン)は、
市場やスーパーで買うと、さすが原産国だけあってバカ安なので、ぜひぜひ試してみて!!
ワイン好きにはエゲルもおススメです^^

ブダペストの象徴・くさり橋

ハンガリーは温泉大国!!

お洒落なパティストリーもあって、街歩きの休憩場所にはもってこい^^
≪17カ国目 ポーランド≫
訪問地:クラクフ、ヴィエリチカ、アウシュヴィッツ
世界でも珍しい、世界遺産が3つ(クラクフ旧市街、ヴィエリチカ、アウシュヴィッツ)もあつまるクラクフ周辺。
どれも魅力的でおススメだけど、その中でもやっぱりアウシュヴィッツだけは見ておかないとね。
人類の負の遺産、アウシュヴィッツ。
もう今更説明するまでもないと思うけど、やっぱり実際行って見るのと、見ないのとでは全然違う。
囚人たちの無言の抵抗とされる門に掲げられた逆さまのB、銃殺される場所として名高い処刑場、
大量虐殺に使われたチクロンB、囚人たちの服や髪の毛、爆破されたガス室、輸送用の貨物車・・・
どれも現実に起こったものとは思えない、非常につらく悲しいものがたくさん展示されている。
僕は偶然にもイスラエルから来たユダヤ人たちの一行と、ビルケナウで一緒になった。
彼らが祈ったり、賛美歌を歌ったりする姿を目の当たりにし、思わず涙を流してしまった。
彼らの鎮魂歌は僕に深い悲しみを誘ったが、一方でイスラエルの現状を考えてみると・・・
僕の心はやりきれない想いでいっぱいになった。

クラクフの旧市街は、馬車と花がよく似合う

綺麗に整備されたため、当時の面影はあまりないアウシュヴィッツの囚人棟外観

ビルケナウにいたイスラエル人ご一行
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