旅の終わりを感じた瞬間 ~夏河・ラプラン寺~
甘粛省や四川省に広がるアムド地方のチベット仏教の中心、ラプラン寺。
18世紀初頭に創建され、ゲルク派6大寺院の一つに数えられている。


寺院の敷地は広く、8つの大仏殿や6つの学院、そして数多くの僧坊が立ち並ぶ。
敷地内を一通り見学するだけでも半日はかかるだろう。




敷地内の道には、僧や巡礼者に加え、地元民の姿もあり、
宗教都市として、この町が機能している一面を垣間見ることができる。








敷地内には多くの殿があるものの、僕らの訪れた日の午後は、
そのほとんどが閉まっており、内部を見学できたのは経堂ともう一つの仏殿だけだった。
郎木寺のゴンパといい、内部を見学できない殿が多いのは、残念だ。

経堂内の見学には入場料40元が必要。英語ツアーが10:15と15:15にある。

見学にはグループでとあったが、勝手に見て周れた

色鮮やかな経堂の門

経堂前を上から。ちょっと秦時代の建物の造りと似ている

多くの仏殿は、見学不可だった・・・
お寺の敷地の周りには、巡礼者がコルラするための巡礼道があり、
その道には何百ものマニ車が並んでいた。


この日は途中から雨が降ってきたが、それでも巡礼者の列は絶えず、
皆お経を唱えたり、巡礼仲間と話したりしながら、マニ車を回していた。



僕はその姿を見て、なんだかにやけてしまった。
マニ車を一度回せば経文を一度読んだことになるという、チベット仏教の教え。
道やお寺の前では、全身を大地に投げ出しながら(五体投地)、無心に祈りを捧げる。
科学の進歩した現代社会の中では、その姿は『滑稽』と言ってもいいかもしれない。
僕は無宗教者であるが、この旅を通じて宗教の存在を身近に感じれるようになった。
日本にいた頃の僕は、『宗教=すがるもの』というイメージを持っていたが、
今回の旅を通して、『宗教=人生の一部』ということを、否が応にも感じさせられた。
実直にマニ車を回したり、コルラをしたり、五体投地したりする、そんな彼らの姿は、
とても愛おしく、愛らしく、僕を優しい気持ちにさせてくれた。


そんな彼らを見たいがために、僕は再度チベット文化圏に来たのかもしれない。
挨拶をすれば笑顔で返してくれ、巡礼者でない僕を温かく迎えてくれるチベット人。
そんなチベット人・・・
僕は大好きです^^
さて、僕は前回の記事で、夏河を『旅の一区切りの場所』と書いたが、
ラプラン寺を見渡す丘から見た景色を見たとき、僕は理由もなくこう感じた。
『あぁ、俺の旅も終わるんだな・・・』

丘からの景色

丘にいた僧と地元民。地元の人にもピクニックスポットとして愛されている。
もちろん、事実あと少しで旅は終わるのだが、
気分的にというか、感情的にこう感じたのは、これが初めてだった。
2010年4月にイギリス&アイスランドからスタートし、
中東、東欧、西欧、南米、メキシコ・キューバ、北米、東南アジア、中国と旅してきた今回。
途中、一時帰国やハワイ行きはあったものの、旅の総期間は15ヶ月弱、訪れた国数38カ国。
現時点での飛行機に乗った回数、41回(笑)
あきらかに飛びすぎです・・・。
はっきり言って、もう忘れかけてる出来事も数知れず。
帰国してからこのブログを読み直すのが、今の密かな楽しみだったり・・・

ブログに遊びに来てくれてる皆様、いつもご訪問ありがとうございます^^
残り少ない世界一周旅ブログになりますが、どうぞ最後までお付き合いくださいませm(_ _)m
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