最後の国にして最大の苦行 ~耐え忍んだ2日間 理塘→成都~
まずは、最初にお悔やみから。
僕の大好きなおバカ番組、MTV系の『jackass』の不動のメンバー、ライアン・ダンが20日亡くなった。
jackassでは、不死身っぷりを見せ付けていたライアンだったが、さすがに飲酒運転には勝てず・・・。
って、飲酒運転はダメだろ

今後、スティーヴォーとの絡みが見れないと思うと、残念でならない(><)
お悔やみ申し上げます。
さて、『鳥葬』を自粛し、理塘を後にした僕の次なる目的地は、省都・成都。
理塘から成都へは、直通バスが出ていないため、康定を経由して2日がかりの移動となる。
成都までは何度も峠を越えるため、道中はもちろん山道。
それに加え、今回は様々なアクシデントも重なり、本当につらい移動となった。
まさか最後の国、帰国まで1ヶ月を切って、こんな苦行に立ち向かうことになるとは・・・
『まだまだ旅をしてるんだぞ』
改めてそう感じさせてくれた移動であった。
≪1日目の行程≫
理塘(4014m)→卡子拉山(4718m)→剪子弯山(4659m)→雅江(2700m)→
高尓寺山(4412m)→新都桥(3350m)→折多山(4200m)→康定(2616m)
理塘発康定行きのバスの時間を、はじめ6時半と聞いていたが、
出発の前日にバスターミナルへ行くと、9時しかないと言われる。
※康定の宿で聞いたらやっぱり6時半発のバスはあったらしい
しかも、当日でしか変えないシステムのため、前日にはチケットが買えず・・・。
でた~、またこのパターンや。
絶対明日行っても、『メイヨー』と言われる・・・。
前回の教訓を生かし、最初から乗り合いバスで行くつもりで、前日から客引きと交渉した。
客引きが言うには、康定まで一人100元(バスは86元)、所要6時間(バスの場合は10時間)だという。
えっ


事前情報で10時間と聞いていたが、6時間で着くなら、康定14時発の成都行きに乗れるんじゃね??
康定でやりたいこともなかったので、ここは一気に成都まで行きたいところ。
客引きのおっちゃんと7時半出発を約束し、その日は就寝。
次の日。
客引きのおっちゃんは、ちゃんと7時半に待っていてくれて、
早朝のため、乗り合いバスも8時前には出発した。
ちょっと時間が微妙になったが、運ちゃんが『任せろ、6時間以内だ!!』と意気込む。
その言葉を迂闊にも信じ込み、今日中に成都へ行ける嬉しさで、気分は


って、もう皆さんはこの結果が分かってると思いますが・・・
先に結果から言ってしまうと、かかった時間は10時間半。
6時間どころか、バスの所要時間よりかかってるし

遅れた要因は・・・たくさん(笑)
まず予想以上の未舗装道、いや未舗装というよりダートコースって感じだったな、あれは。
その他、雅江でなぜか乗換えを強いられたり、車の上に詰まれた荷物がずれて落ちそうになったり・・・。
そして何より、一番の誤算だったのが軍のトラックの行列。
軍のトラックが通り過ぎるまでの時間・・・
なんと1時間!!
いくらなんでも道路閉鎖しすぎです。
ほんとこれだから共産主義は・・・。
ってことで、もちろん成都へのバスの同日乗り継ぎは無理。
おとなしく康定で一泊しました。

スタート直後、理塘の町。ここまでは順調だった。

1日目はずっとこんな感じの道

どれくらいの凸凹道かというと、荷物を載せる台が15分おきにズレ落ち、

衝撃で後ろのトランクが空き、荷物が落ちちゃうくらい・・・

そして、これが問題の軍による通行止め

ただ、さすがに4000m近い山々の景色は圧巻

途中から空も晴れ渡り、高山らしい風景が・・・

途中、山文字もあった

平和なヤクの放牧風景

颯爽と野からあらわれたチベタンバイク

中間点・雅江では、なぜか僕だけ降ろされ、違う車へ・・・

次の車では親子の間に座らされ、僕の膝に子供が寝始める始末・・・

そんな中、貴重な経験も。同乗したチベット僧による、五色の紙を撒く儀式。

10時間以上かかり、やっと康定へ

康定の町は川沿いにあり、日本の温泉場のような雰囲気
≪2日目の行程≫
康定(2616m)→泸定(1310m)→二郎山(3200m)→雅安(1507m)→成都(500m)
康定から成都へのバスは、バスターミナル毎に毎日数便出ているため便利^^
着いた時に買ったバスチケットを持って、朝7時の便でいざ成都へ。
康定からの道は、未舗装の部分は少なかったものの、ここでも問題発生。
康定-雅安の道で、道路工事しすぎだよ(><)
おかげで数回片側車線の通行待ちをし、かかった待ち時間の合計、2時間以上・・・。
ほんとどういうこと??
いくら、工事中だからって、片側の車線を1回に30分以上止める意味が分からない。
ほんと、勘弁してって感じ。

至る所で行われていた道路工事

長時間過ぎる通行止めに、運ちゃん寝てたし(笑)
しかも、この工事。
僕はてっきり四川大震災の影響でやってるのかと思ったら、どうやら違うらしい。
というのも詳しい人の話では、この区間の工事は大震災前からずっとやっていたという。
理由は2つ。
まずは、どの国でもある、道路の公共事業による政治家と地元、企業の癒着。
何度も掘り返して、道路事業費を搾取しているらしい。
そして2つ目は、この地域特有の理由。
そう、チベット文化圏への漢民族の移住が目的。
道路工事をするために安い賃金で田舎の漢人を雇い、工事現場近くに住まわせているらしく、
そうすることによって、その地域の漢民族の人口比率を上げようという魂胆。
なかなかやりますね、中国政府。
まあ、理由はどうあれ、そういうことで、かかった時間はトータルで9時間。
道路工事の障害さえなれば、7時間以内に着いたと思われる。
ちなみに、雅安から成都は高速道路。
久々の100kmオーバーのスピードに、ちょっとテンション上がった(笑)

成都行きのバス(121元)

今日も山道

迫り来る雲

そして、雲の中へ・・・

成都-理塘間は多くの中国人チャリダーがいた。ラサまで行く人も多いとか。

途中の休憩所

工事現場付近で見た、水没した家。どうしちゃったんだろう。

そして9時間後、ようやく成都に到着
≪理塘からのバス≫
康定、巴塘、郷城、稲城へのバスが一応あるが、これらは不便のため、乗り合いタクシー(バス)がおススメ。
料金もバスと比べ、同じか、ちょっと高いくらいなので、利便性大。
乗り合いの客引きは、バスターミナル付近におり、朝から夕方まで終日いた。
≪康定からのバス≫
康定のバスターミナルはしっかりしており、当日のしか買えないということもない。
行き先は成都や理塘方面はもちろん、楽山、丹巴、甘孜、白玉などへのバスがある。
成都へは各ターミナルへのバスが出ており、早朝から午前中に集中している。
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