格闘技とダンスの融合 Capoeira カポエイラ
ここサルバドールは、“カポエイラ”の発祥の地として有名である。
16世紀に砂糖産業の労働力確保のため、アフリカから連れてこられた黒人奴隷たちが、
『武器を持つ相手に対する、素手での自己防衛術』として発達したのがカポエイラである。
ただ奴隷階級である彼らが、自己防衛術の練習を大っぴらにできるはずはなく、
そこで考えられたのが、音楽を用い、いかにも踊っているかのように見せる練習方法だ。
そういった流れから、世界的にも珍しい格闘技とダンスが融合した武道が生まれた。

ジェリの海岸で見たカポエイラ
日本でも“カポエイラ”の言葉自体は有名である。
ただ実際に、このカポエイラを見たことがあるという人は少ないだろう。
僕も日本では、旅博かなにかで1度見ただけで、ほとんど知識は無かった。
なので、カポエイラの本場ブラジルで観ることを楽しみにしていた。
カポエイラは、ビリンバウ(弓のような弦楽器)、アタバキ(太鼓)、パンデイロ(タンバリン)、
アゴゴ(金属製の打楽器)、ヘコヘコ(体鳴楽器)を使って演奏される曲と歌に合わせて動く。

カポエイラに音楽は欠かせない
空手と同じようにいくつかの流派があり、古典的なものほど動きはゆっくりで、
近代の流派になるほど格闘技の要素が強く、動きの早いものが多いという。
今回、僕がサルバドールで見たカポエイラは、どちらかというと古典的なものだった。
それでも、一つ一つのよどみない動きはなめらかで、手足のコンビネーションは見事だった。
カポエイラを小一時間ほど見ていると、
やはり黒人によって作られたものだからか、僕はその動きから『大地』や『動物』を想像した。
床(大地)にむかって祈るような仕草やふとした瞬間に見せる動物的な表情や動作は、
どこかアフリカの雄大な大地を感じさせた。
その一方で、ビリンバウやアタバキによる音楽や魂を込めて歌われる歌を聞いていると、
『これは武道ではなく、なにか儀式的なものではないのか?』とも思ってしまう。
そう思って、一旦目を閉じて、曲と歌だけに集中してみると・・・
アフリカの大地の中で、なにかに祈りを捧げる、部族儀式の光景が目に浮かんだ。
う~ん。
考えれば考えるほど、何とも不思議な武道だ。
格闘技であり、ダンスであり、音楽でもあるカポエイラ。
儀式的な要素を実際に含んでいるのかは分からないが、
この世界でも類を見ない多様性が、人々を惹きつけいるということは間違いない。
明日もどこかに見学に行こうかな!!
≪カポエイラの見学≫
僕は土曜日の夜(19時から)に開催される無料の実演を見に行った。
場所は、宿(青い家)の目の前の道を、出て左にずっと進み、突き当たった要塞の中。
旧市街からだと、ペロウリーニョ広場からカルモ教会へ進み、そのまま道なりに進んだ突き当り。
その他にも、下町のメルカードやビーチでも見学可能。
街中の道場でも、見学可能な道場がいくつかある。
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