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自分が歳を重ねるにつれ、「介護」という言葉は身近なものとして考えるようになります。一方で、実際に経験しない限り知らない事が多すぎることも自覚しているのです。ある日突然「介護」という日常と現実に向かい合う…というのはとても大変な話であることは間違いありません。
「介護」と「絵本」という試み。つまり子どもたちに介護について伝えるということ、どの様な内容になっているのかとても興味をひかれます。

物語は田舎のおばあちゃんが転んでケガをしてしまった、というお話から始まります。
おじいちゃんはおばあちゃんに付き添って「介護」をすることになったのです。
「介護ってなんだろう?」
休みの日、子どもたちは、おじいちゃんとおばあちゃんのところに遊びに行きます。
「介護」という言葉は知らない二人ですが、けがをして自由に動けないおばあちゃん、そしてそのおばあちゃんをそばで支えてあげているおじいちゃんの姿を見ながら「としをとる」っていうことについて考え始めるのです。次第に自然とおばあちゃんやおじいちゃんの手助けができるようになっていく二人。おばあちゃんやおじいちゃんが笑顔になってくれることが自分たちの喜びとなっている様子が伝わってきます。
「介護」というのは家族が寄り添うことが一番の励みになるという事を教えてくれると同時に、各ページには具体的な介護の方法の説明もわかりやすく入っています。巻末には親に向けてもっと詳細な解説も掲載されています。
この絵本を通して、家族みんなで「介護」について関心を持つきっかけとなればいいですよね。

(磯崎園子 絵本ナビ編集長)

よろしくどうぞーーー^^塚本やすし