しいたけが嫌いな小学生であった。
給食で干ししいたけのスープなどが出てくると憂鬱になる。
給食の配膳当番に軽く耳打ちして入れないように頼むが
どうしても少しは入ってくる。


当時は主にパンが主食であった。そこに中華風五目スープが付く。
こんもん美的感覚もあったもんじゃない。
栄養が目的ならば母親の手料理でとれている。
普通の家庭に育った。普通じゃない家庭もあるが
今回はそのへんの問題はおいておこう。


栄養士のセンスの問題である。



俺は優等生でも何でもく、どちらかというと、いたずら小僧であった。
いたずら小僧だったので、席は自動的に一番前になった。いつも先生の監視下にいたんである。


給食の時でも机をずるずると回転させ
6人のグループになり男子女子交えて
食べた。

しかし

俺の隣には

先生がいる。

ちなみに先生は女性で

この学校がはじめての教員生活

なのだった。




監視されて

食べる給食ほどまずいことは無い。

それではあまりにも
悔しいので
先生を

笑わせる作戦にでたんである。


アルマイトの器には
一切れの
しいたけが張り付いている。

よし!
これを使おう。

先生が牛乳を飲んだ瞬間に

俺は

その



しいたけ一切れを




おもいっきり


鼻から吸い込んだのである。


先生は


見事に牛乳を噴き出した。





同時に


俺も金魚が餌を口から出すように


しいたけを鼻から噴き出し

一言


「間違えました。」




わざとしおらしく




お詫びをしたのである。

先生に虐げられた


俺は

先生に勝ったのである。


あまりにも俺の狂乱ぶりを見て


それ以来
先生はしいたけは



残して良いとなった。




大人になった

今は

しいたけが
最高に旨く


大好きな食べ物になったのである。







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