JR西日本はギネス記録保持車両である

山陽新幹線でこだまとして運用している500系の引退を発表



代わりに西日本編成のN700Aを8両編成に組み換えするそうです。

500系の開発コンセプトは最速のための車両

1998年には鉄道友の会ブルーリボン賞という最高栄誉を与えられています。

車体は空気抵抗を抑える意味でチューブのように丸く
パンタグラフは鷹の翼のように空気を切る感覚での独特なパンタグラフ
最速で走る時にパンタグラフが架線を離線すればモーターに負担がかかり最速を保てないなど離線対策をしたパンタグラフで、この対策は現在の新幹線車両全てにおいての離線対策の先駆け。

ギネス記録は山陽新幹線区間の西明石と岡山の間で最高速度350km/hを営業車両として記録され、これは東北新幹線のE6系などでも達成できない記録で未だに破られていません。

しかしN700系が登場すると輸送力として勝ち目がなく、500系の弱点の丸い車両からくる狭さ、座席数の少なさ、先頭車両に運転席側に乗降扉がないなどで利便性で劣っていることから、のぞみ運用はわずか2年で撤退し、その後は山陽新幹線区間のみで短編成化されパンタグラフもシングルアームに変更され最速の姿は薄れました。

しかしそれを逆手にとり、
エヴァンゲリオンラッピングや
現在でも運用しているハローキティラッピングなど利用客にこだまで
ゆっくり堪能してもらう意味で投入。

特に夏休みなどにはそれを目当てに乗る子供達が多く見られ車内限定グッズも売られていてこだまでありながら乗車率も高かったです。

量産初期の車両は
先頭車両のみ521-1は京都鉄道博物館に
522-1は日立製作所笠戸事業所に非公開で保存されています。

現在の運用は朝と夕方に1本づつ新大阪と博多を往復するのみになりました。

多客時には臨時ひかりとしても走ったこともあります。

500系も今ではN700Aに抜かれるという最速を誇った姿は消えましたけど存在感だけはまだ健在。

ギネスホルダーの現役もあと少しです。