舌がんを三回も再発して、職場を休んでは復帰して、また休むことになり‥。

職場に迷惑をかけていることに耐え難いものがあった。

また再発して迷惑をかけるのではないか?

そんな不安に押し潰され、入社して30年近く育ててもらい、世話になった大好きな職場だったが、皆が忙しい部署だったし、自分自身も多忙であることがストレスであり、更に再発したらまた迷惑をかけるかもしれない不安や、また再発する訳にはいかないというプレッシャーに押し潰されていた。

悩み続けて異動を希望することにした。

上司は私の現状を理解してくれて異動願いを受け入れてくれた。

異動先は営業グループを取りまとめる管理部門だった。

言い換えるなら閑職部署というのだろうか。

仕事量が今までと比べものにならないくらい少なかった。

同僚もあと少しで退職を迎える方々ばかりだったし、仕事もすぐに終わってしまい自分で希望していたこととは言え、がんになって生産量が落ちたポンコツ社員になってしまった気がして給料泥棒になった気がして落ち込む日々になった。

働くって何だろう?

そんなことを毎日考えていた矢先に会社で自分のキャリアを考えるキャリアデザインの研修を受けた。

その講師の方に色々質問する中でその方がキャリアカウンセラーの資格を持っていることを知り、働くこと、キャリアについて勉強したいと思い、キャリアカウンセラーの資格を取るべく3ヶ月の養成講座に通うことにした。


@辻井坂