今日は何の日？？

それはですね～

通称「うちの赤ちゃん」

オジコこと

辻オッジ嬢のめでたい満１０歳の誕生日なのです

オッジは

２００２年１月３日の夕刻・・・

笹塚の動物病院にて　帝王切開でうまれたそうです

（ここからは辻妻記）

母犬のコナのお腹には　事前のエコー検査にて

３匹の赤ちゃんが入っていることがわかっていて

１月３日の早朝に長女のクリーム色の小さな女の子

朝９時前に　長男の大きなブラック＆クリームの男の子と

コナが頑張って自然分娩したものの

その長男坊は　大きすぎて産道につかえてしまい

産み落とすのに長い時間を要し　やっと出てきたその子は

既に息をしていませんでした

高濃度酸素を吸わせたり　人工呼吸や心臓マッサージしたものの

結局蘇生せず　大きくて立派なこの子は

鳴き声すら聞けないまま　お別れとなってしまいました

その子を産むのに体力を使ってしまったからでしょうか

コナはその後　何時間経っても　最後の赤ちゃんを産む気配がなく

緑色の液体が　流れ出てきて　明らかに様子が変・・・

午後４時前くらい

これはおかしい！と　事前にお願いしてあった獣医さんの携帯に電話

正月の３日です

先生は年始のあいさつで都下の奥さまのご実家に滞在していたそうで

ちょうど　乾杯をしようか・・・というところだったそう

『お酒を飲む前でよかった！いますぐ車で病院に戻ります！！』

と快く返事を下さり（今考えても申し訳なかった・・・）

夕方５時くらいに　帝王切開の手術が始まりました

家に生まれたばかりの長女ちゃんを残してきているので　一旦帰宅

そして　

無事に手術が終わったことを知らせる電話が入りました

が

先生の歯切れがよくありません

「とにかく病院へ来て下さい」といわれ　もうダッシュで病院へ

病院へ着くと　麻酔で少し朦朧としているものの

尾を振って立ち上がろうとするコナと

明らかに様子のおかしい赤ちゃんが目に入ってきました

１８０ｇとミニチュアダックスとしてはまあ標準的な大きさの

ブラック＆クリームの女の子・・・ですが

尾が完全に『し』の字に曲がっていて

後ろ足のつま先が　バレリーナのようにつま先立ちの形に・・・

さらに　本来なら逆『く』の字に曲がっているはずの後ろ足の飛節が

真っすぐ伸びたままで

明らかに奇形と思われる赤ちゃんでした

先生は申し訳なさそうに（先生のせいじゃないのに・・・）

「残念ながらこの子は立って歩けるようにならないでしょう

他に無事に生まれた子がいるなら　この子は情が移る前に・・・

つまり　お家に連れ帰る前に・・・

安楽死をさせてあげたらどうでしょうか」　と言われました

ショック！！でした

でも私は　

「いえ　でも大事なコナの赤ちゃんですから　連れて帰ります」

と間髪いれずに即答

その日から

コナと私と「おっきいちゃん」と呼ばれたその子（現オッジ）の

リハビリ生活が始まりました

まず完全に「し」の字に曲がった尾の整形

知人からご紹介いただいた病院で

最悪の場合　壊死することも覚悟の上

一旦尾の骨を折り

できるだけ真っすぐな形にして　添え木をして固定

この荒療治は無事成功し

オッジの尾は「しの字」から　「への字」に変貌

さて　安楽死も提案された問題の後ろ足ですが

その後　後ろ足の股関節の不全も判明し

生後１ヶ月経っても　まだ満足に立って歩くことができませんでした

それと

コナの胎内で　低酸素の状態が長かったからか

帝王切開の麻酔の影響か

視力にも問題があるようでした

でも　めげないめげない！！

毎日毎日

お湯をすこし張った浴槽に足をつけて　バタ足（犬かき）をさせて

足の筋肉をつける

放っておいたら　伏せた状態から動けないので　

どんどん太って　さらに肋骨が横に広がってしまい（扁平肋骨）

足も左右に開いて「オッジの開き」の状態になってしまう

なので

横向きに寝かせて　周囲にタオル置いて固定

２時間おき位に　裏表？をひっくり返すという繰り返し

輪切りにしたら　縦長の楕円の肋骨になるよう調整

（これらはネットでアメリカのブリーダーさんの手記を辞書片手に読み

参考にしました）

さらに「ウンチングポーズ」が取れないため

ひどい便秘になり　毎日　綿棒とオイルを使って浣腸し排泄させ

週に２回くらいは　病院で先生に排便をさせてもらう…の繰り返し

そんなこんなで毎日を頑張っていたら

普通の子犬ちゃんからは随分遅れましたが

生後２カ月半

オッジはすこしづつ立って歩けるようになったのです

実は

もう一匹無事に生まれた　クリーム色の長女ちゃんは

生後２週間を前に　寝ていたコナが圧死させてしまって・・・

オッジは　コナの大変だったお産で

唯一残った赤ちゃんになっていたのでした

あの日・・・１０年前の今日１月３日・・・

オッジを安楽死させなくてよかった！

本当によかった！！と

あれから毎年この日を迎えると心から思う私なのでありました

（長文に付き合い頂いた方　ありがとうございました！　by 辻妻）

そんな訳で

ちゃんと歩けるようになったオッジですが

いつまでも赤ちゃんみたいで

犬見知り　人見知りの　お世辞にも『いい子』とは言えないけど

家族には

愛嬌があって

甘えん坊で

本当に可愛いオッジなのです

記念すべきオッジの１０回目の誕生日を

コナお母さんと一緒に祝うことは

正直無理だと思っていた・・・ので

本当に嬉しい

きっと　オッジもコナも　嬉しいはずです

コナとオッジが今ここに一緒にいられるのは

多くの方々のご協力があってのこと

皆様に心より　感謝申し上げます

２０１２年１月３日

オッジ１０歳の誕生日に・・・