少し前に実写化がメディアで取り上げられ、その時の始めて原作がある事をしりました。

ジブリ作品の中で1番好きな作品なだけに、これは読まねばとまずは一巻を。

調べてみると6巻まであるらしく、どの辺で映画の話とリンクするのか楽しみです。

物語の始まりは映画と変わりません。
キキの旅立ちが描かれます。
当然、心理描写や情景は異なれど、映画のイメージが強すぎて、補正してしまいます。笑。

そして、箒に乗って旅立つ時のBGMは荒井由美のルージュの伝言になってしまいます。笑。

BGMと言えば、この本を読みはじめた前後から、浜田省吾の「手紙」と言う歌を聴いています。
厳密に言えばフェアライフと言うバンドなのですが、その説明はここでは割愛します。

さて、この「手紙」。実にしみじみと良い歌なのです。

さわりで言えば、
別れた?恋人に宛てた、未練とも言えない、細い絹糸で相手に触れる様な繊細な想いを綴った歌です。

一人の少女が知らない街で生活すると言う魔女の習慣は等身大のまま一気に社会へでていくと言う過酷さをその純粋さでぶつかっていくようなものでしょう。

それに、それを想う母親の気持ちは推し量るには余りあります。そんな遠くの子を想う気持ちに通ずるものがこの歌から感じるのです。

これは、読み方としては斜めからなのかもしれません。見守るように読み進め、微笑みを持って短編一つを読み終える。
本当なら、キキと共に歳を重ね、箒にまたがってみたり、恋をしたり、黒猫を飼ってみたり、が正しい読み方なのかもしれません。


実際、現代は社会に出ていく為の準備期間が長過ぎると思える部分もあります。

勉強はできた方が良い。
それは道具だから。
扱える道具が多ければそれだけできる事は多くなります。
でも、道具の使い方だけを学んでもそれは何でも無い。
使って始めて道具も人も、そこから生み出されるものも価値が産まれるのでしょう。

ネタバレですが、この巻ではジジはまだ喋ります。
映画での話になってしまいますが、成長するにつれ、人は何かを表面上は失っていくのかもしれません。


現実と折り合いをつける。


その言葉は何処かに「仕方なく」と言う形容詞がついて回るような気がします。

けれど、それで得たものは欠けがえのないものなのではないでしょうか。

さて、原作のキキがどんな風にこの先を乗り切っていくのか。
一先ずは、家族の団欒と自分で決めた街へ再びの決意を持って幕を閉じます。

因みに、電車の中で読んでいると表紙を見られやしないかといつもヒヤヒヤしています。笑。


あ、キリは悪いですが、最後に思い出した忌野清志郎の言葉を雰囲気ですが。


早く大人になりたかった。
だって、大人になればなんでもできるから。
実際、今が楽しくて仕方が無い。










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