う~ん。

ちょっと読みたかったものと違ってました。

共感覚者である著者の実体験に基づいた生の声が聞こえます。

なんとなく、なんとなくですが、文章があまり好きではありません。

それは、共感覚者特有のものと言うよりも、著者自身のスタンスにあるのかなと。

それでも、興味深い共感覚。

自分では決して垣間見る事の出来ない世界をのぞきこませてくれます。

色についての考察はとても面白く、江戸時代の感覚と言うのは現代とは全く

違っているという現実。

色の呼び名の多さに驚きました。

その中で著者は言います。

五感が全てだという感覚こそが感覚を狭めていると。

人間だけが五感にこだわり、動物たちはもう少し互いにまじりあった感覚で生きていると。

原始人は現代人とは比べ物にならないほどの感覚を持っていたというのをどこかで聞いた
覚えがあります。

自分には文字に色はついては見えないけれど、

その文字の持つ雰囲気は適度に味えます。

きっとそういう感覚、言語にすらならいもどかしい感覚を

もっと煮詰めていけば共感覚とは言わないまでも、

五感に頼り切った生活とは一線を画す事が出来るのかもしれません。


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