すごく静かな話だった。

この人の作品はもう一冊読んだだけであんまり知らないけれど、この話も前の話も物語と言うよりも
作中に流れている雰囲気がすごく透明な感じがする。

それは登場人物達に共通している。
あまり重要じゃない、それこそ静寂を乱すような役割の人がいても、
家に居ながらに遠くの盆踊りの歌が聞こえてくるような
自分には関係のない世界の音が聞こえてくる時がある。という程度のもの。

ちなみに最近BOOKOFFで見かけると書いた『せどり』屋の話。
自分も全然知らない業界なだけに、その辺の描写も楽しく読めました。