ランバイクカスタム講座 連載⑪ ホイール編 | Tsuguo Yamaguchiのランバイクカスタム講座

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第3節

タイヤ回りのカスタム

3-2レーシングホイールについて

 

 

ホイールは、とても重要な役割をしています。乗り手と車体のすべての重量を、支えている部品だからです。

 

 

 

垂直方向と横方向にかかる荷重を、一手に受けています。そのため寸法精度がよく、適切な剛性を備え、長年の使用に耐える耐疲労性を有する必要があります。

 

 

 

 

 

ホイールは、重要保安部品に指定されています。クルマやバイクで言うと、ブレーキも当てはまります。

 

 

 

ブレーキが壊れたら、大変なことになりますよね!

安全に深く関わっている部品なんです。

 

 

 

安全性は、

100%以上でなくてはなりません。

 

 

 

ホイールは安全ありきの部品で、小さな欠陥でも重大な事故の原因になります。ZeroBikeFactoryでは、タイヤが外れないようにリムの加工を2回やっているそうです。リム外れには、きちんと対応しているとのことでした。

 

 

 

事故は、

絶対に起こしてはならない。

 

 

 

リムの厚みを2.4mm確保して、2回目の加工は日本で削っているそうです。海外では寸法精度を満足する加工技術がないため、削れないようです。

 

 

 

 Made in Japan には、

価値がある!

 

 

ビードからタイヤは外れないですし、空気圧を高めても壊れません。コスト度外視なのは、ZEROらしいな。(120%の安全性を確保=2割強度の余裕をみてます)

 

 

 

 

リム厚が足りていないホイールは、使うべきではありません。破裂するリスクが、高いからです。

 

 

 

 

カーボンの材質にも注意ですね。東レのHPに面白いことがたくさん書いてありますので、参考にしてください。

https://www.torayca.com

 

 

 

とあるレースで、

前の方で転倒しているバイクに、スポーク数が足らないホイールがぶつかりました。剛性がないためにスポークが折れてホイールは大破し、乗っていた子供は投げ出されました。

 

 

 

衝撃的なシーンです!

 

 

 

子供をケガさせてまで軽量化を目指すことは、絶対にあってはならないことです。

 

 

 

バイクにライダーがまたがると荷重がかかり、ハブに全体重がかかります。しかも、コーナーリング中のねじれは半端ない。

 

 

 

ハブの剛性が重要なのは、このためです!

 

 

 

ひ弱なハブを見ますが、ホイールを締めただけで変形し、軸振れをおこしてベアリングに変なチカラをかけています。そもそも、軸の同軸が出ていない。

 

 

 

鋳抜きよりも削り出しの方が、剛性が高いです。製品のばらつきも少ないので、当たり外れがありません。ZERO製品は、無垢(むく)からの削り出し。塊(かたまり)から、丸に削っていきます。

 

 

 

削り出しの製品は、レーシングパーツには必須です。

 

 

 

スポーク数を減らしたホイールは、荷重に耐えきれず、変形しグニャグニャになります。使っているうちに歪みが出てくるので、定期的な振れ取りも必要です。

 

 

ZEROのスポーク数は20本なので、全く心配ありません。しかも、冷間鍛造スポークを使っているので、突っ込んでもビクともしません(笑)

 

 

 

3割くらい剛性が、高いようですね。

 

 

 

バニッシュ(高剛性フレーム)とグニャグニャホイールでは、ホイールが荷重に負けて不安定になります。ホイールもフレームも剛性を確保するのが大前提です。

 

 

剛性がないホイールは、明らかにタイムが落ちます。そして空転性能には、あまり意味がありません。荷重をかけてこそ、本来の性能が発揮されるからです。

 

 

 

空気圧問題は、最高圧を超えて入れている人も中にはいます。リスクを承知で極限まで追い込み、日本一を目指している親子がそこにいる。

 

 

日夜努力を重ね、日が落ちるまで走り、1コーナーを一番で回ることを目標にして、勝つことを一心に取り組んでいる親子に妥協はありません。それも、ケアしなければならない。

 

 

 

安全性は、常に高いレベルが求められます!

 

 

 

ZEROの最大空気圧は、9kgfです。規定値よりも上げたいユーザーの期待にも応えている、本気のレーシングホイールです。

 

 

 

 

 

 

軽量化は、回転半径が大きいほど効果があります。ホイールは総重量だけじゃなくて、リムの重量が大事なんだ!と言われる理由です。

 

 

 軽量化ありきのカスタムではなく、ちゃんと剛性を確保した上でのカスタムが重要です!

 

 

 

ハブは剛性が高いものを選び、リムはカーボンというのが「人気のある組み合わせ」だと思います。

(アルミリムでも大丈夫ですよ)

 

 

 

もちろん、フルカーボンのバトンホイールが最高なのは、言うまでもありません。

(お値段が高価ですが……)

 

 

 

あと、最近賑やかしている14インチ問題!

 

 

 

 

ホイールは回転半径が大きいほど、コーナーで曲がらなくなります。もちろん、回転上昇にも不利になります。

 

 

 

ストップ&ゴーのコースレイアウトが主流の現在は、12インチがもっとも適したホイールサイズのように思えます。コースレイアウトにヘアピンカーブが無くなり、直線主体になれば話は変わってくると思います。

 

 

 

次回のカスタム講座は、レーシングフレーム編です。

では、また👍

 
 

ホイールのカスタムは、こちらもチェック!

 

 

 

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