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雷神トールのブログ

トリウム発電について考える

絵本  その③  地震

 

 

  

 

怪獣を引き上げるのに悪戦苦闘していると、道づれになって釣り堀を
教えてくれた女の子が管理人を連れて応援に来てくれた。管理人は
鉤のついた竿を担ぎ金網の蓋がついた木箱を提げ興奮していた。

怪獣の鰓に鉤を引っかけるといとも簡単に地面に放り出した。
怪獣はすごい勢いで暴れ、三又針が刺さった白い腹から毒々しい
黒い液を流し続けた。

「もう何年も俺こそ釣ってみせるって釣りの名人たちが挑戦したんだが
だれもできなかった。あんた初めてなのにたいしたもんだ」
管理人は木箱に水を入れると怪獣を鉤竿に引っかけて中に入れた。
「とっても珍しいもんで、水族館が引き取ってくれることになってるの。
賞金払うから小屋まで来てくんない」

管理人が差し出した50€紙幣をみのるは「これは釣り堀と怪獣を教えてくれた
キミのもんだ」と女の子に渡そうとした。
「でも釣りあげたのはおじさんだから」女の子は遠慮して金を受け取らない。
「そんなら一緒にレストランに行って美味しいもんを食べよう」
「わあ、うれしい。今日は市が立つ日だから、市に店出してる魚屋さんが
あたしが釣ったマスを買ってくれるの」
「そりゃいい。さきに市役所の用事済ませてから市へ行くよ」
「魚屋さんのとこへ来て」

二人は連れ立って山を降りた。
町とは言っても人口は少なく閑散としていた。
市役所で書類を受け取り、市の立ってる大通りへ出ると魚屋はすぐに見つかった。
女の子はその脇で待っていた。みのるは近づいて魚屋に訊いた。
「この町でいちばん美味しいレストランはどこでしょう?」
「そりゃコルニッシュさ。灯台のすぐ下の。あそこの魚料理は絶品だよ。あたしゃ
あそこに魚を卸してんだ。そこの海岸通りをまっすぐ行って岬の灯台めざして歩けば、しぜん
レストランにぶつかる」

みのるが魚屋に礼を言って女の子と海岸通りに向かおうとした時、遠くでなにかが爆発したような大きな音がした。人々の叫び声が聞こえ、重大事が起こった気配がした。目抜き通りを男が両手を挙げなにか叫びながら走ってくる。

みのるは支えが欲しくて街灯の支柱を手で摑んだ。するとなにか電磁波みたいな力で振動してるようにビリビリと震えが伝わってきた。
「地震だ!」
そう叫んだ瞬間、目の前の教会の鐘楼の先端がむっくり膨らんだかと思うと、たちまちひび割れが走り、つぎの瞬間、ゆっくりと傾いで、崩れ落ちて行くのだった。

 

   酔っ払い