コロナの影響を受けて

2年も公開が延びてしまった「シン・ウルトラマン」が遂に公開。

長澤まさみがTVのインタビューで、

撮影時のことを、

 

「あまりに前のことで忘れてしまった」

 

と話すくらい、間延びした感が否めない。

そもそも光の国のウルトラマンが、

コロナに妨害されているという辺りから、

あまり期待を高く持ち過ぎてはいけないのではと思っていた。

 

それでも公開二日目に映画館に足を運んでしまった。

冒頭からの変な滑り。やっぱり何か不穏を感じる。

次は鑑賞者を置いてきぼりにする、

雪崩のようなラッシュで、背景を押しつけてくる。

 

この辺の事は勉強しておけよということなのか、

知らなくてもいいということなのか、

知っていて当然だろうということなのか、かなり戸惑う。

 

シン・ゴジラは

ゴジラとは違うものを創り出したが、

こちらは違うようだった。

怪獣も星人も科特隊(ここでは禍特隊)もウルトラマンもゾフィー(ここではゾーフィ)も

僕たちが知っている遠い記憶と

ちょっと違うが大体同じものが用意されていた。

それでか、つまりウルトラマンはみんなが知っているという前提だ。

 

種明かしも早いし、出し惜しみのない展開は、

112分という短い尺の中に全力でウルトラマンを詰め込んだ

DVDBOXか総集編みたいな映画を4倍速で見せられる感じ。

まあ、良く知っている話ならそれで良いだろうが、

何しろ長澤まさみではないが、

あまりに前のことで忘れてしまっているものだから、

せめて倍速位であれば良かったような気がした。

 

本作が総集編なら、続編はないのだろう。

何しろコロナ禍で空いてしまった2年が痛い。

みんなその分歳を重ねてしまった。

あのタイミングで公開されていたら、

今回の倍は集客出来ただろうし、

続編だってあったかも知れないのにな。