見たい見たいと思っていて、
なかなか観られなかった映画を、ようやく観ることが出来た。
分かるなあ、気持ちが。
痛いほど。
観ていて楽しい映画でもないし、
謎解きがあるわけでも、
アクションシーンがあるわけでもないので、
正直退屈してしまうかも知れないけれど、
クリント・イーストウッドが、
危ない仕事と知りながら仕事を重ねていく理由が、
痛いほど分かって、胸が痛い。
結局、彼は稼いだ金を自分のために使っていない。
まあ、多少の女遊びには使っていたようだが、
その殆どは家族や友人たちの為に使い、
その為に危ない橋を渡る。
最後の最後は間が悪かったのかなとも思ったが、
いや、それで良かったのだろう、とも思えた。
90歳という設定。
それは寂しい人生だったが、
だけど頑張っただけのことはあっただろう。
何より、最後まで誰にも世話にならずに、
働き続けたところが凄い。
刑務所で過ごす余生も、
彼にとっては決して最悪ではないのではないかと、思った。