特養にいる父と会いました。
父は手帳を手に取り「今日は何日だ」と言いました。
「今日は6月◯日だよ」と答えると、父はせっせと手帳をめくります。
 
しかし、父が手にしている手帳は2022年のもの。
 
「お父さん、その手帳は去年のだよ。今は2023年だから、今年のはこっち」
と2023年の手帳を渡しました。

 

 

父は6月のページにたどりつき「今日は何日だ」と問います。

 

「6月◯日だよ」と答えると、父は今日の日付にマルをつけました。

 

「で、次はこの日に来るのか」

と言います。

 

娘「これは、今日だよ」

父「じゃあ、次はいつ来るのか」

娘「来週かな」

父「じゃあ、電話するから。あんたの電話番号はどっかにあったかな」

 

手帳の一番後ろを開き「わたしの電話番号は、ここに書いてあるよ」と示します。

 

父は「そうかそうか」と納得して六月のページに戻り、「で、次に来るのはこのマルがついてる日だったかな」と言うので、「それは今日だよ」と再び説明しなくてはなりません。

 

「あんたが来た証は何かあったかね」

と父が言うので、手帳に『(娘)が来たよ』と書き込みました。

 

そして、父はわたしが次に来ると言ったあたりに印をつけました。

 

「次はいつ来るの?」

「じゃあ、電話するから。あんたの電話番号は?」

のループが何度か続きました。

 

 

「次はいつ来るの?」

と父は繰り返し聞くので、また会いに来てほしいと思っているのでしょう。