今朝、起きてきた父が言いました。

「今日は忌引の届を出さないといけないよな」


忌引届?どこに出すの?誰が死んだの?

と疑問はいっぱいですが、

「忌引?」

と聞くと、

「キ、ビ、キ!忌むに引くと書くんだよ」


ご丁寧に漢字の説明をしてくれましたが、問題はそこじゃない。


「誰が死んだの?」

と聞くと、

「誰も死んでないのか。夢かな。俺は夢を見たのか」

あー、よかった、と安心していました。

よかったねえ。


安心したのも束の間、

「しかし、父親母親やばあさんがいないから、みんな出かけてるんだろう?」

と父が言います。


「お父さんの、お父さんお母さんや、おばあさんは、わたしが生まれる前に死んでるよ」

と返すと、

「そんなはずないよ、生まれてからだろう」

わたしも赤子の頃の記憶はありませんから、わたしが生まれてから亡くなった人もあるかもしれない。自信なくなってきた。


わたくしお手製の家系図を出して、見てもらいました。

すると、父は納得したようで「この辺はみんな死んでるんだなあ」と言いました。


父の姉の名前を指して、

「この人ももう死んでるんだよな?」

と確認してきましたが、その人は生きてます。