父が昼寝をした後「メガネがない」と探し回っています。いつものことです。
父が探して見当たらなくても、わたしが見渡せば見つかることがほとんどです。
しかし、今日は簡単に見つかりませんでした。
どこだ。
父はいつもはこたつに入って横になっていますが、この直前の昼寝はこたつではありませんでした。
父がいつも布団を敷いている部屋で横になっていたのです。
なるほど。
わかったぞ!
メガネは発見しましたが、この喜びを父にも味わってもらうことにしました。
「メガネがない」とうろうろする父を呼びました。
「お父さん、さっきそこで寝ていたでしょう。同じように寝てみたら見つかるんじゃない?」
ここで寝てた?そうかな?などと言いながら横たわる父。
「そこで寝るためにメガネを外すでしょ。どこに置く?」
父は右手を、右側の棚に伸ばして視線もそちらに向けました。
「あった!」
嬉しそう。
わははと笑いながら、
「あんたすごいねえ!神様だよ」
と称賛してくれました。