入院中の母に会った後、帰路についたわたしと父。


早めに昼食を済ませて病院に行ったのに、病院から出て早々に父は、

「お昼ごはんを食べて帰ろうか」

「食堂に寄ろう」

と言っていました。


「もう食べたでしょ」と言うのはこらえて「家に帰ってからにしましょう」と答えました。


最近、気がついたのですが、父が「ごはんまだ食べてない」と言う時は「まだお腹がすいてる」「食べ足りなかった」という意味みたいです。



帰りのバスの中で「帰りにおやつ買って帰る?」と聞くと「いいですねえ」と乗り気な父。


とは言え、疲れているであろう父は早く休みたいかと考えて、父にはバス停からまっすぐ帰宅してもらいました。


わたしだけコンビニに立ち寄り、甘いものをいくつか買って帰りました。


帰宅する時、家のベランダを見上げると父が景色を眺めていました。

手を振ると、父は控えめに手を振り返します。


帰宅すると「あんたさっき手を振った?」と聞いてきました。


「今日はあんたといろんなところに出かけたなあ」

と言っていました。


母に会いに行ったのだと言うと、

「またお見舞いに行こう。1年後」

「またお見舞いに行こう。1ヶ月に2回くらい行くのがいいんだよ」

「病院の担当の人に名刺をもらわなかったなあ。今度いつ面会できますかと聞きたかったのになあ」

など、いろいろ話していました。


父も母に会えて嬉しかったんだろうな。

連れて行ってよかった。