母の謎の箱を整理していたら、父の日本舞踊の発表会の時の写真が出てきました。


父は元気だった頃、日本舞踊をやっていたのです。

発表会があると、母はわたしを連れて観に行ったものでした。


その写真には、父とお揃いの着物を着た男性が写っていました。同じ演目で共演したのでしょう。

懐かしいと思い、父に写真を見せました。

「この着物は、浅草でこの人と揃いのものを作ったんだ」

と父は言いました。


そして、

「この人は、もう死んじゃったけどね」

と付け加えました。


写真があると記憶が刺激されていいのかも。