父と母は二人きりで暮らしていましたが、母が緊急入院。父は認知症が進んでおり、一人で過ごすのは無理なので、娘のわたしが実家に泊まり込んで父のお世話をしています。


ありがたいことにわたしの夫が週末、お昼ごはんを作って持ってきてくれます。車で2時間くらいかけて来てくれます。


父は、娘のわたしの名前も母のことも時々忘れてしまうくらいですから、わたしの夫の名前も忘れてしまいます。


「名前をど忘れしてしまったから、ここに書いてもらえますか?」と夫に紙を差し出したりします。

その度にいやな顔一つせずに応じてくれる夫のやさしさ。


夫が来る予定の日は父に「今日は(わたしの夫)さんが来るよ」と何度も伝えます。


すると「じゃあ、缶ビールを買ってこよう」と言うので、車で来るからお酒はダメですと断ります。


時間が経ってから「今日は(わたしの夫)さんが来るよ」と言うと「ビールと日本酒と焼酎、どれがいいかな」と言います。車で来るからお酒はダメですと断ります。


また時間が経ってからは「おみやげに缶ビールを持たせた方がいいかな」と言いました。

おみやげに持たせるのならいいのかなと思いましたが、ビールを買ってくるのが癖になると困るので断りました。


こんなやり取りを5回くらいしました。


ふと思ったのだけど、わたしの夫の名前を忘れてしまうことはあっても、名前を聞けばもてなしたいという気持ちはあるんだなあと。


夫が礼儀正しく親切に接してくれるからこそだと思います。

夫に感謝です。