父は自分の年齢を言えますが、時々忘れます。
先日は自分の年齢を忘れてしまい、
「そろばんあったかな。そろばん持ってきて」
と言いました。
家中いろいろ片付けた結果、そろばんは見つけていたので早速持ってきてみました。
すると父は、新聞で現在の西暦を確認しました。
それから「俺は1930年生まれだから…」と言いながらそろばんをパチパチ弾きます。
「92歳か!」
と言いました。
惜しいね、誕生日の前だからまだ91才だよ。
わたしは小学校の授業でそろばんの使い方を教わっただけなので、そろばんの使い方などすっかり忘れています。
なので計算すると言ったら電卓ですが、父にとってはそろばんの方が馴染みがあるのですね。
年齢を思い出せなくても、何とか自力で導き出したその努力も大したものだなあと思いました。