叔母からの手紙を繰り返し読み、頭をひねって、休憩して、頭をひねって、手紙を繰り返し読み、休憩して、頭をひねった結果「前略」と書きはじめました。
父はまず、叔母がわたし宛に手紙をくれたことに対する礼を書きました。わたしの名前に「様」をつけていることは目を瞑ろう。
次に、どんなところに住んでいるか書きました。
その後、妻と住んでいると書こうとしてわたしの名前を書こうとしました。
名前を書く前に確認してきたので「お父さんの妻は◯◯でしょう」と訂正しました。
なので父の妻の名前は、無事母の名前になったのですが、わたしと三人で暮らしているという文面になりました。
「入院のお見舞いをもらったんだよ」と言ったら、お見舞いのお礼の言葉を書きましたが、ついでに
「おかげさまですっかり治り、退院しました」
と書いていました。
「退院してないよ、この一文は消したら?」
と言うと、消したら汚くなるとかハガキがもったいないなどと言って、頑なに訂正しません。
仕方ないのでわたしが「治ってません。まだ入院中です」と書き足しました。(父の許可を得て)
ハガキいっぱいに文字を書いていたので、余白がなくて小さい字になってしまいました。
そして父が「忘れないうちにポストに入れてくる」と言って出かけたのですが、果たして本当に投函できたのかはわかりません。家を出る前は「ポストはどこにあったかな」と言っていたし。
帰ってきた時に手に持ってなかったから、投函してるとは思うのですが。
考えてみると、あんな内容のハガキなら出さない方がよかったかな。
まあ、親戚だしいいか。
父の状態を隠したって仕方ない。