コロナと妊孕性

COVID-19ワクチン接種、SARS-CoV-2感染と妊孕性
Prospective Cohort Study of COVID-19 Vaccination, SARS-CoV-2 Infection, and Fertility | American Journal of Epidemiology | Oxford Academic (oup.com)

 

生殖年齢に達した人の中には、生殖能力への潜在的な悪影響が懸念されるため、コロナウイルス症2019(COVID-19)のワクチン接種を受けていない人がいます。

自然妊娠を試みるカップルのCOVID-19ワクチン接種および重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(SARS-CoV-2)感染と妊孕性の関連性を検討しました。

COVID-19ワクチン接種は、男女の妊孕性で有意な関連は認めませんでした。

女性のSARS-CoV-2感染は、妊孕性と強く関連していませんでした。

男性の感染は、妊孕性の一過性の低下と関連していました(60日以内の感染では0.82、60日以降の感染では1.16)。

以上の結果から、男性のSARS-CoV-2感染は短期的な生殖能力の低下と関連する可能性があり、COVID-19ワクチン接種はいずれのパートナーにおいても生殖能力を損なわないことが示唆されました。

コロナウイルス症2019の免疫が凍結融解胚移植周期の成績に及ぼす影響
The effect of coronavirus disease 2019 immunity on frozen-thawed embryo transfer cycles outcome - Fertility and Sterility (fertstert.org)

 

コロナウイルス病2019の感染やワクチン接種は、その後の凍結融解胚移植周期における患者の成績や着床に影響を与えませんでした。

コロナウイルス感染症2019のワクチン接種と不妊治療成績について
Coronavirus disease 2019 vaccination and infertility treatment outcomes - Fertility and Sterility (fertstert.org)

 

以下、ワクチン接種者と非接種者の間で差は認められませんでした。

  ・採卵数

  ・新鮮胚移植での受精率、移植胚の質、臨床妊娠率

  ・凍結周期での受精率・凍結保存胚数

COVID-19ワクチンは、体外受精治療における採卵数、卵巣反応や妊娠率に影響を与えませんでした。

妊婦の重症化リスクが高いことを考慮し、体外受精治療による妊娠を試みる前にCOVID-19のワクチンを接種する必要があります。

妊娠初期のSARS-CoV-2感染と早期流産リスク
SARS-CoV-2 infection in the first trimester and the risk of early miscarriage: a UK population-based prospective cohort study of 3041 pregnancies conceived during the pandemic | Human Reproduction | Oxford Academic (oup.com)

 

第一期にSARS-CoV-2と自己診断された妊婦は、早期流産のリスクが高いことがわかりました。