子宮鏡下選択的卵管通水法

子宮卵管造影検査(レントゲン)や通気(空気や二酸化炭素)・通水(みず)検査で、片側または両側の卵管がつまっていると診断された場合や、造影検査ができない場合に行います。

左のように、子宮鏡で見ながら細いカテーテルを、つまっている卵管に1cmくらい挿入してインジゴカルミンという青い色素水を注入します。

子宮鏡で見ながら、青い色素水が戻ってこなければ「通過」、戻ってくるときは「閉塞」と診断します。カテーテルが入らないときも「閉塞」と診断されます。また青い色素水が卵管を通過した場合は腹膜から体内に色素水が吸収されますので、その後の数回の尿が青くなります。このことも(少なくとも片方の)卵管が「通過」している診断となります。

この検査で、つまっていた卵管が通るようになることがあります(40~50%)。通常は5~10分程度で終了します。

検査は日帰りで行います。入院の必要はありません。

月経直後など、妊娠をしていない時期に行います。

静脈麻酔で眠っていただきます。

検査後の当日は自転車・バイク・車などの運転や、高所作業などはできません。

朝食は食べないでください。午前10時頃までは水分や薬を飲むことができます。

この検査や麻酔、薬などには健康保険の適用はなく、自費で20,970円(税込)となります。両側卵管に施行した場合や通過しなかった場合も同料金です。

(効果がほぼ同等の「卵管鏡下卵管形成術」は片側約15万円、両側約30万円かかりますので、費用負担の著しい軽減となります。痛みや合併症もほとんどありません。)

検査当日から数日以内に強い下腹部痛や発熱がみられるようでしたら、感染症が疑われますのでご来院ください。