縮毛矯正特化サロンのLettaの土谷です。

 
今回はご質問の中で一番よくある質問です。
 
 
ブロー矯正(ノンアイロン縮毛矯正)とアイロン矯正ってどう違うの?
 
 


 
はい。
 
原理で言ってしまえばどっちも一緒です。
過去のブログで両方のメリットデメリットを書いたのですが、1番大切な事を上げれば均一に一定の熱を加えられるところなので、アイロン矯正のほうが安定はしています。
 
アイロン矯正は傷みそうっていうお声もいただくので、そこらへんの説明をします。
 
まず縮毛矯正におけるダメージを決めるところは、1番はじめにつけるお薬(1剤)になります。大体8〜9割くらいはここでダメージが決まると言ってもいいかと思います。
 
熱を加えることで毛髪のタンパク質は変性を起こします。
このタンパク質変性もダメージ要因の1つです。
濡れている髪は60℃から。
乾いている髪は130℃から熱で変性すると言われています。
 
以上の事を考えてもブローによる熱変性もアイロン矯正による熱変性も大体変わらないのです。
 
ブロー技術やアイロン技術には個人差があるのでなんとも言えないところでもありますが、一定量の熱を安定して加える事のできるアイロン矯正のほうが絶対的に有利になります。
 
 
タンパク質を変性させる要因は熱変性の他にもあります。
 
尿素やグアニジン酸などの変性剤
アミノ酸同士の水素結合を切るもの。
これはタンパク質の変性量(ダメージ量)が増えるので、これらの配合されているパーマ剤は個人的にはあまり好ましくおもいません。熱変性不足を補うためにブロー矯正に使われることがあります。
 
酸変性とアルカリ変性
酸性でもアルカリ性でも毛髪のタンパク質は変性します。
 
低温変性
毛髪の温度がマイナスでもタンパク質は変性します。
 
圧力変性
圧力をかけて毛髪のタンパク質を変性させます。人間の握力程度では変性しません。よくアイロンプレスで毛髪が潰れるとか聞きますが、潰れることはまずないでしょう。
 
 
毛髪のタンパク質変性はこのくらいでしょうか。
 
 
 
次にアイロンやブロー時に毛髪が熱酸化するっていう話とか自然酸化するっていう話を聞きます。
 
これはないですね。
 
 
酸化の定理
 
酸素を与える
電子を奪う
水素を奪う
 
でしたね。
 
状態でいうと
錆びる と 燃える
です。
 
中学生程度の理科のお話です。
 
錆びさせるためには大量に酸素が必要です(塩水かけて電気流しても錆びやすい)。
毛髪はさびません。自然酸化するのなら毛先なんかはサビだらけになります。
 
燃えるためには大量に酸素が必要になります。
アイロンやブロー程度の熱で毛髪は燃えません。なので熱酸化はしません。
 
スチールウール(鉄)を燃やして酸化鉄を作ろう的な実験を中学生時代にやった記憶があります。
熱酸化の理論はこんな感じです。燃えないと酸化しません。
 
 
 
 
縮毛矯正やホット系パーマはなんで熱がいるの?
 
この熱には重要な役割があります。
毛髪内部に残っている1剤の還元の促進です。
 
還元剤は濡れている状態で働き、温度が高ければ活発に働きます。乾燥すれば働きが止まります。
 
毛髪に水分を含ませた状態で一定温度以上の熱を加える事で毛髪内部に残留している還元剤が水分が乾燥するまで活発に働きます。水分量が多ければ乾燥までの時間が長くなるのでより還元します。
 
 
しかしながら、やり過ぎ還元は激しいダメージになります。
濡れた状態での高温アイロンは激しいダメージにつながります。
 
このあたりがホット系パーマ(縮毛矯正)の難しいところはなのかもしれませんね。
 
 
還元不足もやり過ぎ還元もダメだし、濡れた状態でアイロンもダメです。
 
 
長くなるのでこの辺でやめときます。