フタのないカゴ
あたしはもうずっと、カゴの中で生きてる気がするのだ。
だけどそれは、フタのないカゴ。
カゴの中には昆虫用ゼリーとあたしの大好きなお酒が用意されてる。
外に行けば美味しい木の蜜やら果物やらがたくさんあるのに、あたしはこのカゴから出られない。
ほんとはいつだってここから飛んで逃げていけるのに。
いつだって逃げたいのに、でもカゴの外で、あたしは生きていけるのだろうか。
あの人はこのカゴにフタをするつもりなんてサラサラないのに、あたしはいつも一人でプラスチックケース越しの
外の世界を見ながら悩んでるんだ。
だけど、あたしだって、きっかけがあったらいつか、きっと・・・。
