おはようございます。

 

雨は降りませんが、湿度が高く、重苦しい毎日です。

 

いよいよ私の営業時代に最も勢いのあった3店舗目での話です。この支店は3年ルールからはみ出した、3年3か月という長い期間在籍しました。

 

ただ、途中で担当地区の交代が数回あったので、同じお客さんと3年間お付き合い出来たわけではありません。この頃の銀行は色んなことを試行錯誤し、私たち担当者はとても振り回されました。

 

私はこのM支店に来るまで、個人のお客様の担当のみをしてきたので、銀行の本業である事業性の仕事は全く経験がありませんでした。

 

M支店では2人の営業課長にお仕えしましたが、はじめの課長は私が出会った課長の中でも指折りの厳しい人でした。

 

着任の挨拶の時も、小学生になったばかりの子供と2人暮らしなので、ご迷惑おかけすることもあると思いますがよろしくお願いします、みたいなことを言ったんですが、

 

そんなの関係ないよ。仕事は仕事。やることやらんと帰れんからね。

 

もう、は?って感じでした。

 

実際、帰してもらえないこともありました。

 

保育園のように毎日迎えに行くわけではないし、隣に住んでいたおばあちゃんが学童へお迎えには行ってくれましたが、ご飯食べさせたり色々あったわけです。

 

それでも、他の男性営業と全く同じ扱いでした。

 

当たり前と言えばそうなのかもしれないですが、それまでは息子のことを気にしてくれる人たちと働いてきただけに、ちょっと受け入れ難い環境でした。

 

さらに、個人の資産運用の営業だけでなく、事業先の融資業務もしなければならなかったんですが、一切何の経験もなく、本当に苦労しました。

 

そもそも、私は営業課への異動は断ったのにという思いもあったし、初めは本当に辛い日々でした。

 

幸い、営業課の男性行員は優しい人が多かったので、どうにか教えてもらいつつ、3か月が過ぎました。

 

厳しかった課長が異動となり、さらに営業体制の変更があり、不慣れな事業性は3か月で終了となり、ここから個人営業に特化した仕事となりました。ファイナンシャルアドバイザーの略でしょうか、FAと呼ばれていました。

 

主に女性がFA、男性や総合職の女性が地区担当と仕事を分業して、同じ地区を2人でペアになって担当するスタイルとなりました。

 

色んな環境が変わったこと、仕事にも少し慣れてきたこと、ここからグッと営業担当者として成長しました。

 

今でこそ、子育てと仕事の両立が当たり前となってきましたが、この当時ママの営業担当者は少なかったし、いても誰かがしっかり面倒をみてくれるそんな時代でした。

 

家庭の環境は仕事とは関係ないというのは社会人としては正しいのかもしれませんが、本当に当時は辛かったので、ママが働く環境が会社として整ったことは本当に喜ばしいことだと思っています。

 

それでも、後輩たちに子育てと仕事は両立できますか?って聞かれたら迷わず、女の私としては仕事を辞めて子育てに専念した方がいいよって言います。先輩行員という立場なら、銀行は土日休みなので、両立は出来るよって言うべきなんだろうけど、本当に辛かったから、私はそうは言えませんって話しました。

 

子育ての期間ってほんの一瞬。その時間をもっともっと大事にすればよかったなって今でも思います。

 

心に余裕があれば、しっかり両立も出来たんだろうけど、私には全く余裕ありませんでした。