おはようございます。

 

ようやく雨がやみました。と言ってもまた今日の午後からは雨予報。

早くスッキリ晴れてほしいなと思います。

 

リーマンショックで相場が下落しても、営業目標がなくなることはありません。

そして、どうにか収益を上げる方法を考えるんですよね会社というところは。

 

それまで分配型投信の販売がメインだったんですが、ここで個人年金保険への販売にシフトしていきました。

 

個人年金保険には定額保険と変額保険があり、それまではどちらかというと定額保険を中心に販売していました。

 

定額保険はちょっと長い定期預金という感じで、保険金額・給付金額・年金額が一定なので、契約時に満期時の金額は決まっている商品です。

 

この当時は今よりも金利も少し高かったため、この定額保険でも定期預金よりも多少はうまみがあったんだと思います。

 

ただ、ここで力を入れたのは変額保険の方でした。変額保険は保険会社が株式や債券を中心に資産を運用し、運用実績により、保険金や解約返戻金が増減する商品です。

 

定額保険に比べて変額保険は手数料が高かったので、会社としてはより高い収益を上げるため、この変額保険の販売に力を入れました。

 

変額保険を販売したら販売額の2倍を販売目標にカウントするという、変額倍カウント制度も導入され、変額保険時代へと突入していきました。

 

保険商品はどこかで何かの保証があるので、裸で運用する投信に比べるとお客さんにとっては安心感のようなものはあったかもしれません。

 

何より販売する私自身が保険なんで大丈夫だろう、みたいに感じていたし、やっぱりとにかく運用してお金を増やしましょう。そんなことを毎日言っていた気がします。

 

それでもまだまだ経済は不安定で、上昇していく気配はさっぱりなかったような気がします。

 

保険会社も次々と手数料の高い、売りやすい商品を作って、本当に変額保険戦国時代って感じでした。

 

しばらくはいい具合に販売出来て、リーマンショックのショックから少し立ち直ったかななんて頃、更なる悲劇が起こりました。

 

変額保険は商品によっては途中で大幅に下落したらその時点で運用をストップする商品もありました。

 

例えば1,000万円で運用をスタートして途中で800万まで資産が減った場合、残りの期間で当初の1,000万以上まで運用して増やすことは難しいので運用をストップして800万を返金するみたいな商品でした。

 

お客さまの大事な資産を守るための機能なんて言っても、そんなことにはならないだろうとどこかで思っていましたが、実際こういうことが発生していまいました。

 

お客さんによったら購入していただいて1か月も経ってない人もいたように思います。

 

この頃になるとお客さんの方から積極的に契約したいという人はほとんどいなくて、こちらからお勧めしたり、お願いしたりの営業でした。

 

お願いして、ようやくご契約いただいたお客様もこの運用ストップになってしまい、本当にこの現実を私自身が受け止めることが出来ず、落ち込んだことは本当に忘れられません。

 

私が一番初めの支店での営業活動で一番辛かったのがこの頃です。

 

定期預金の金利が低いので運用して増やしましょうなんて言いながら、実際は大幅にお客さまの資産を減らして、自分を責める日々でした。

 

それでも、私自身がお客さんから文句を言われたりという記憶は一切ないんです。

 

ただただ、勧めた自分が嫌で仕方なくて、もうこの仕事嫌だなとも思っていました。

 

私自身が値動きについて本当に怖いものだと感じ、その後の営業の基礎になる部分が出来たそんな頃の話です。