三重県亀山市にステキなお店がオープンしました。
車で前を通りかかると突然見えてくる、大きなヤシの木とログハウス。
その名も「ヤシの木食堂」。
こちらは管理栄養士さんが腕をふるう、カラダとココロの健康、食べることの幸せや栄養ことを考えてくれるお店。
今日はそのヤシの木食堂さんにインタビューしてきました。
つばめ:先日ワークショップを開催した際に参加された栄養士の方が、こちらのお店のことを話してくださったんですよ。
ヤシの木:はい。私もつばめ手帖のことを栄養士のつながりで知りました。
実は今日、偶然にもはじめてミキサー食のお子様が来店されたんですよ
つばめ:え?!そうなんですか?!すごいタイミングですね。
ヤシの木:その時のメニューがこちらなんですけど、お客様のご要望をお聞きした上で、
ご来店の1週間前にメニューを打ち出してお伝えして・・・という形でさせていただいています。
下写真 実際に使用されたメニュー表
つばめ:とてもしっかりされたメニューで驚きました!さすが栄養士さんですね。
ヤシの木:いえいえ・・・、何が入っているのか、心配になるかたもいらっしゃるので、例えば「お出汁はこれを使っています。植物性のものです。」とか、「グルテンフリーのお醤油を使います。」とか、全部書き出して、「こちらでいかがでしょうか?」とお伝えして、お客様からお返事いただいて・・・
という流れで当日を迎えるという形になります。
今日のお客様は、卵、乳製品、牛肉、豚肉除去、青魚は未実施(食べてみたことがない)だけど、鰹出汁はOK、胡麻のアレルギーもないということだったので、胡麻も使用しました。そして、お母さんたちと一緒のお食事を食べてもらいたいから、お母さんもこちらに準じたメニューにさせていただきました。
基本的にはお母さんと同じものを食べていただきたいと思っているので、お母さんにはこちらの形のあるバージョンで召し上がっていただきました。
つばめ:今日は何歳のお子さんがいらっしゃったんですか?
ヤシの木:今日は2歳のお子さんでした。経口摂取がまだあまり進んでいない胃ろうのお子さんだったので、胃ろうから食べていただきました。
一昨日くらいには、アレルギーのみというお子さんがみえたんですが、その時は小麦と卵を除去して、グルテンフリーのお醤油を使ったり、
穀物酢をリンゴ酢に変えて・・・という形で作らさせてもらって、大人はこれに準じたメニューとさせていただきました。
来店されたお友達と一緒に食べられるように、米粉のマフィンも焼いてお出ししました。
つばめ:それは嬉しいですね!お客様とのこうしたやりとりは、メールでされているんですか?
ヤシの木:そうですね。instagramやLINEなどのSNSを利用することが多いですね。電話やメールでももちろん大丈夫です。
つばめ:LINEは手軽でいいですよね。画像も送れますしね。
ヤシの木:そうですね。前回と今回はそういったSNSでのやり取りで進めさせていただきました。今日のお客様も、帰られる際に
「また来てもいいですか?」と言ってくださって。
あー、本当に良かったなぁと思っています。
つばめ:こうしたサービスはお客様にとっては本当に嬉しいと思います。私たちがこの活動を始めた背景も、今回のお客様のような方々の存在を知ってのことで。
やはり、引きこもってしまうんですよね。外食ができないということで外出そのものを諦めてしまうというケースが多くて。
他の飲食店の皆さんも、こういうバリアフリーサービスをやってみたい、興味があるけどどうしていいかわからないという型も多いんですね。
ヤシの木さんの今回のケースを知っていただくと
「なるほど、こういうやり方があるのか」と
ヒントを得られると思います。
ヤシの木:そうですね。本当にそういう店が増えるといいなと思います。
つばめ:実際にこうしたサービスを実施していても、ネットやつばめ手帖のような冊子で広く知れることで、こう・・・ドバッと来店されたらどうしようという不安も飲食店の皆さんにはあって。
ヤシの木:私もその気持ちは本当によくわかります。私も1日1件が限界だなと思っています。普通のミキサー食や刻み食はある程度対応できますが、
特にアレルギーの方への対応は頭を180度変えないといけないというか、本当に神経を使わないといけないので。
1日1件、必ず事前予約でというのが大切ですね。
事前の聞き取りがすっごく大事なので。
つばめ:食の思いやりサービスは今はまだまだ知られていないことも多いですし、いろいろなハードルもありますけど、こうやってて知識を持って適切に対応してくださるお店の存在をたくさんの人に知ってもらいたいなと。
食べられるって、生きる楽しみがぐっと広がりますよね。
ヤシの木:そうなんですよ。食事で暮らしの幅ってすごく豊かになるんですよね。私もずっと言ってるんですけど、
「食べることは生きることだから、食べることが豊かになれば、生きることも豊かになる」って。
だから、食べることをあきらめない。その思いはずっと永遠に変わらないですね。
つばめ:私も言語聴覚士の立場でこんなことを言っていいのか・・・とは思うんですけど、経験から、たとえ吐き出すという形になっても、口で味わう、香りを楽しむということがすごく生きる力になるなという実感はあります。
ヤシの木:本当に全然違うと思います。食べる、口にするということで
「生きる」という感覚が持てるのではないかと思っています。
私も例えばすごいアレルギーがあっても、どうにか出来ることを見つけてお出ししたいなと思っていて・・・・。
高い志と温かい気持ちで美味しい幸せを届けてくださるヤシの木食堂さん。
「食べることは生きることだから、
食べることが豊かになれば、生きることも豊かになる」
この言葉にグッときます。
レシピやワークショップ・・・これからもつばめSpoonProjectとコラボをお願いしたいことがどんどん沸き起こります。
ヤシの木食堂さんには居心地の良いレンタルスペースもあります。
美味しいお料理と優しいおもてなしに会いに、みなさん是非お立ち寄りくださいね
(当記事掲載のお写真はヤシの木食堂さんより使用させていただいております)
ヤシの木食堂さんのHPはこちら
https://yashinokisyokudou.com/
つばめSpoonprojectのHPや お問い合わせ
https://milesmile100.wixsite.com/tsubame-spoon