「なぁ、こいつ女のくせに野球部なんか入ってんだぜ~!」
「あれ? 女なのに学ラン着てるなんておっかし~」

「女じゃないっていってんじゃん! しつこいよ!」


7月入ってすぐ。

最近、毎日のように繰り広げられるこのやりとりは、

クラスの一部の男子と魅雪との間で交わされていた。

魅雪は、もともと女顔になで肩、華奢な体で、それに強いコンプレックスを感じていた。

その上「魅雪」という名前。
入学当初、ある先生から「あれ、君男の子?」と言われたこともあった。
いくつかの小学校から集まって入学してくるため、

4月5月ぐらいまではお互いの性格を探り合い、といった感じだったが、
1学期も終わりに近づき、クラスがなじんできたころ、

女っぽい魅雪がかっこうのからかいのターゲットになったのだ。

このころは別に女言葉を喋ったりはしていなかったが、

女っぽい名前、童顔な上に女顔、なで肩で華奢な体、
それに意識はしてなかったが肩につくぐらいの長髪も相まって

「女男」としてからかいの対象となったのだ。
コンプレックスを刺激されて魅雪はもちろん嫌な気持ちだったのだが、

からかってくるのは一部の男子で、
小学校の頃からの友達、特に葉月や光矢も同じクラスで、

彼らは普通に接してくれるので、言い返すくらいにとどめていた。




ある日、音楽の時間。


二学期入ってすぐ行われる文化祭で行う合唱コンクールの曲の

パート分けをしている時だった。
歌のテストも兼ねて、

みんなの前で先生が指定したパートを歌うのだ。

女子はソプラノが出なかったらアルトへ、
アルトが低すぎて綺麗に歌えなかったらソプラノへ。
男子はテノールが出なかったらバスへ、

バスが低すぎて出なかったらテノールへ、という風に。

しかし、魅雪の時・・・


「・・・・・・・・・・・・・・うーん・・・氷村君、君、テノールの音も出ないわね。

声変わりはしてるようだけど・・・
下の音域は声変わり以外、訓練でのばすことは難しいわ。

女声パートだけど、アルトに入ってくれるかしら。」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・はい、分かりました。」


ボーイソプラノまではいかなかったものの、

女声の中に男子が入る、ということで、
この出来事は、からかいに更に拍車をかけることになった。


「あっれ~? 氷村君、君男の子なのにアルト歌ってんだって? 

ほんとは女なんじゃねーの?」

「部活だって野球部なんて入っちゃってさぁ。

あれ?ほんとはマネ志望だった?」

「ち、違・・・・」

「こーんなほっそい体でさ、スカート履いて女子と恋バナでもしてればぁ?」

「ち、違うって・・・・」


いつものように言い返すが、いっこうに男子達はやめようとしない。

魅雪がうつむき加減になったころ、


「おい、そのへんにしといたり。」


エスカレートするからかいに、見かねた光矢が口を挟んだ。


「あんまりひどいといじめになんで。ってかもうなりかけてるんとちゃう?
やりすぎやって、お前ら。」


光矢にギロリと睨まれて、からかっていた男子はそそくさと教室を出て行った。

光矢は、あの男子達に魅雪が標的にされる前、

「関西弁を使っている」という理由だけでからかわれていた。
だが、光矢はもともとクールでそういうのを気にしないタイプだし、

相手にせず、一度本気ですごみを利かせて以来、
男子達は怖じ気づき、そこからターゲットが魅雪に変わったのだった。


「ったく・・・俺の次は魅雪かいな。懲りひんやっちゃ・・・」


「ありがと。光矢・・・」

「ええて。けど、言い返すくらいにしとけな。お前、少林寺やってるやろ。
そんなんあいつら知らんから、

本気でお前が殴ったりなんてしよったらあいつら怪我するで。
そないなったら悪いんはあいつらだけやのぉてお前も、ってなってまう。」


光矢が言ったように、魅雪は部活の野球以外に少林寺もやっている。

元々、女っぽい、弱っちぃとバカにされない為だったが、
はまってしまい、筋も良かったのかあっという間に段位まで所得してしまった。

そんな魅雪が本気になって乱闘を起こせば、

相手に怪我をさせ、先生の耳にまで届き、また面倒なことになる・・・
それを光矢は心配していたのだった。


光矢は言い聞かせるように魅雪に言う。

魅雪も、どちらかというと海保のように面倒見られている側のタイプだった。


「うん・・・・・」


魅雪はコクリと頷いた。そんなやりとりをしている中・・・


「あれ? どうしたの、二人とも・・・」


葉月が教室に入ってきた。

放課後で、忘れ物をとりにきたのだ。
そして、二人の様子、状況をくみ取って察したのか、ため息をついた。


「・・・・また?」

「ああ。せや。」

「まったく・・・・飽きないねぇ、あいつらも。魅雪、気にしないようにしなね。
光矢から言われたかもしれないけど、

お願いだから殴り合いのケンカとかはしないでよ。」


葉月は元々心配性で、光矢が言ったことをまた繰り返す。

魅雪は少し聞き飽きた、という表情で


「分かってるよ。僕が本気でやったら、相手に怪我させて、

僕も悪い、どっちもどっちって言われるからでしょ?」


と返した。すると、葉月は


「うん、それもそうだけど・・・・

あいつらだってかなりごつい体格だし、力もそれなりにあるんだよ。
魅雪だって怪我するかもしれないじゃない。俺はそっちの方が心配。
こんなことで殴り合って、ケンカして、魅雪に痛い思いしてほしくない。」

「葉月?」

「・・・・まぁ、そういうことだから、気をつけてね。

俺達だってよけいな心配、したくないんだからさ。」

「・・・・う、うん・・・でも大丈夫だよ、ほら、僕少林寺やってるし。」


魅雪は予想外の葉月の言葉に驚いた。

いつも「相手に怪我をさせたら面倒」と言われていたのに、
葉月は自分の体の方を心配してくれていたのだ。

心配そうな視線を向ける葉月に、魅雪は「大丈夫、大丈夫」と軽く返した。
葉月も「それならいいんだけどね・・・」と笑って言った。




だが、葉月、光矢の不安は的中することになる。




そんなことがあった翌週、

また魅雪は、いつもの男子達にからかわれていた。
よりによって、昼休み、

光矢と葉月が男子テニス部の緊急ミーティングで不在の時に。


「なぁなぁ、その髪の毛、女子に頼んで結ってもらえば? 

似合うんじゃねーの?(笑)」

「・・・・・・・・」


とにかく相手にしないようにしよう、と魅雪は無視を決め込んだ。

無視していれば相手はつまらなくてやめるだろう、と。

だが、その考えは甘かった。言葉でのからかいは更にエスカレートしていく。


「あ? 怒っちゃった? でも女が怒っても怖くないよーだ!」

「・・・・・・・・」

「それともショックで言い返せないとか? 女の子は傷つきやすいから・・」

「・・・・・女じゃないっていってるじゃん・・・」


さすがに無視しきれず、魅雪は反論した。

しかし、それでいい気になって男子達は更にからかってくる。


「女じゃない? じゃあ・・・・オカマ(笑)? それともホモ?」
「あ、光矢とか葉月とかと仲イイじゃん。もしかして片思いとか?」
「でも魅雪、シャイだし嫌われたくないから告白できないの~って?」


男子達のからかいが光矢や葉月がらみになってきたとき・・・


「いい加減にしろよ!!!」


その瞬間、魅雪はキレた。

教室の空気が凍り付く。

怒りをあらわにした魅雪の表情。耐えるのは、もう限界だった。
いつもの女子も使うような中性的な言葉遣いは崩れ、

すごみを利かせた男っぽい荒い言葉遣いに変わる。
そして、魅雪は意識していなかったが

教室全体に響き渡る大声で怒鳴っていた。


「人が黙ってれば『女』『女』『女』って・・・・

んなに俺に女になって欲しいのかよ!? 違うって言ってるだろうが!
しまいにはオカマだのホモだの光矢や葉月に片思いだの・・・

調子乗んのもいい加減にしろ!」


あまりの魅雪の変わりようにからかってた男子達も一瞬ひるむ。

だが、すぐに持ち直して、言いはなった。


「なんだよ、いきなり男ぶりやがって・・・・

いつも女の子の魅雪ちゃんがいきなり男ぶっても怖くもなんともねーんだよ!

そっちこそ・・・こっちがちょっとびっくりしたからって・・・

調子ぶっこいてんじゃねーよ!!」


そう言って、1人の男子が魅雪の顔面にパンチを浴びせてきた。

そして、頭に血の上っていた魅雪は、

光矢たちに一番止められていたことをしてしまった。
その男子のパンチを避け、避けるまでは良かったのだが

そのまま腹に膝で蹴りを入れてしまったのだ。


「くぁっ・・・・」

ガシャーンッ


そのまま男子はよろめいて、教卓にぶつかって飾ってあった花瓶ごと倒した。
花瓶が割れ、入っていた水や、割れたかけらが散乱する。

もうこうなると教室は大騒ぎなのだが、
たまたま職員たちが4階の一番端の会議室で集まって会
議をしていて

呼びに行かなければ気づかない。
委員長が慌てて呼びに行ったが、

広い校内、別校舎の4階の一番端まで行って帰って来るとなると10分弱はかかる。
しかも、この男子達はどちらかといったら不良の部類に入る奴らで、
1人がやられたのを見たからといってすごすごと退散なんてしない。

別の男子が今度は腹部をめがけてパンチを浴びせてきた。
しかし、少林寺拳法でかなりの強者と呼ばれている、

本気になった魅雪にそんなものは通用しなかった。

魅雪はそのパンチを左手で受け止めて、

空いている右手で逆に男子の顔にパンチを見舞った。


「うおっ・・・・」

バーーーンッ


その男子が同じようによろめき、黒板にぶつかった。

そして、残った男子が今度は間髪入れずにパンチを繰り出してくる。

魅雪はそれを避けると、スキを見てその男子の足を払い、転ばせた。


「ぐあっ!」


しかし、魅雪はそのあとの事を考えていなかった。

最初にやられた男子が持ち直して魅雪にタックルを仕掛けたのだ。


「おらぁ!!」
「!!」


もともと、競技中のように精神統一してのぞんだわけでもない。

不意をつかれた魅雪はそのまま押され、黒板に体ごとぶつけられた。


ダーーンッ

「んんっ・・・」


そして男子の反撃。しかも卑怯な手に出た。

1人が魅雪を羽交い締めにし、1人が魅雪の顔面にパンチを浴びせる。
間一髪で避けたが、そのあとのボディーブローは防げずまともにくらってしまった。


「うっ・・・!」


しゃがみ込む魅雪。さっきの花瓶のかけらのせいか、

膝をついた部分から血が出ていた。
しかし、そこで男子達に出来たスキを見逃さず、

1人を裏拳で、もう1人を蹴りで倒したその時。


「魅雪! あかん! やめろや!」


ミーティングから帰ってきた光矢が叫んだ。

魅雪は一瞬ひるんだが、止めようとせず、最後の1人に投げ技をかけようとする。
しかし、それはかなわなかった。


「魅雪! 何やってるの!」


葉月がそう叫ぶと全く躊躇せずに乱闘の中に入っていき、
相手を掴もうとしていた魅雪の腕を逆に掴んで、そのまま引っ張って教室を出た。
ずんずんと、廊下を魅雪を引きずるようにしながら進んでいく。


「ちょ、ちょっと! 何すんの!? 離してよ!」

「離さない! 離したら魅雪、バツが悪くて逃げるでしょ!」


反論できない魅雪は、そのまま屋上に連れて行かれた。

まだ葉月は手を離さない。


「ねぇ、ほんとに痛いってば・・・」


魅雪が再度離してもらおうと頼もうとしたとき。
葉月が体を向き直して魅雪と向かい合わせになった。
優しい、でも今は少し怒ってる感じの葉月の瞳。

の瞳が魅雪を見つめている。


「な、何、葉月・・・・」

「怪我は?」
「え??」

「怪我。してない?・・・っていってももう膝から血が出てるけど。

他に痛いトコとか、気持ち悪いとか、大けがしたとか・・・」

「え・・・だ、大丈夫だよ。言ったじゃない。僕、少林寺やってんだからさ。
まぁ、ちょっとボディーブローくらったり、黒板に体ぶつけられたりしたけど。

特に問題ないよ。」


そう魅雪が答えると、葉月は少し安心した表情を見せた。


「そう・・・・良かったぁ・・・・・・・・・・・・・

もう、バカ! あんなに言ったのに、こんなことして!
うちのクラスで乱闘起こってる、1人は女の子みたいな男子って聞いたとき、

すぐに魅雪だって分かって、

その瞬間、体中から冷や汗出たんだから・・・」

「ご、ごめん・・・・でも、あいつらがしつこいから・・・」


なんだか怒られるムードになったので、魅雪が反論する。


「うん、分かってるよ。

今回、相当ひどいこと言われてたって女の子達が言ってたから。
だから、もちろん魅雪にばっかり非がある訳じゃないことは分かってる。
でも、あんなに大乱闘にすることないじゃない!」

「だ、だってそれは・・・・」


魅雪が再度反論しようとしたその時・・・


「はーくん!」

「光矢!・・・・と、ち、地田先生!?」


光矢が来ることは別に普通だが、同伴で地田が来るのは予想外だった。

葉月からも驚きの声が漏れる。


「氷村は?」
「え・・・」


竹刀を持った地田は、魅雪の方へ近づく。


「事情はクラスの奴ら、乱闘の原因になった3人にも聞いた。
まぁ、あの3人はほとんどしらばっくれてたから

大部分は見てた女子から聞いたんだが・・・・
確かに、明らかに大きな非はあいつら3人にある。

けどな、教室であそこまでの乱闘したら、お前にも全く非がないとは言えない。」

「・・・・・・・・」

そんなにケンカしたきゃ外でやれ。いちいち教室でやられたら迷惑だ。
あいつら3人には、いじめともとれる言動もあったようだから

放課後指導室でたっぷり灸を据える。
それはそれとして、お前にも罰が必要だ。」


「え、ちょ・・・・・」


地田は言うが早いか魅雪の腕を掴んでベンチに無理矢理つかせ、お尻を突き出させた。


「三発な。歯ぁ食いしばれよ。」
「ちょ、ちょっと待っ・・・」


ビッシィィィィンッ

「いったぁぁぁぁっ」


ビッシィィィンッ

「うぁぁぁっ」


ビッシィィィィンッ

「いったぁぁぁぁぃっ」


間髪入れずに打ち下ろされた地田の竹刀に、魅雪は悲鳴をあげた。


「よし、終わりだ。これからは気をつけろよ。

別にいじめに対抗するのは悪いとは思わないが、時と場合を考えるように。」


地田はそう言うと、とっとと屋上を去っていった。

残された魅雪はお尻をさすっていた。

いくら制服の上からで三発だけと言っても、地田の竹刀なら十分効く。


「ま、妥当な線やろ。おばはんにしては優しいくらいなんちゃう?

・・・でもやってた奴らは恐ろしいことになりそうやな・・・」


地田を連れてきた光矢がそんな魅雪の姿に苦笑しながら言った。


「なんで光矢が地田のばばぁなんか連れてくるの!? バカ!」


魅雪は口をとがらせる。


「バカはないやろ、バカは。しゃーないやん。 

はーくんとお前が行ったあと、
おばはんに『氷村はどこだ』って聞かれて、いるとこ連れてけ言うんやから。
それに、今回は魅雪、お前も悪いで。

あんだけ注意したやん。はーくんも魅雪にお仕置きした方がいいんちゃう?」

「は? 何言って・・・・」
「ん~~~そうだねぇ・・・・・」


光矢の驚くべき提案に魅雪は目を見開いたが、葉月は本気で考え出した。
そして、至った結論は・・・・


「じゃあ、ちょっとだけやろうかな。」

「え゛!? ちょ、ちょっと待ってよ、

なんで同級生にお仕置きされなきゃいけないわけ!?」

「心配かけたお前が悪いんやん。素直にしぃや。」

「やだよ!」

「魅雪。」

「は、葉月・・・・」

「今回は、ちょっと心配かけすぎかな。

もちろん、元々の非は向こうにあるんだからひどくはしないよ。」


そう言うと、葉月は魅雪の上体をベンチに押しつけた。

いよいよ現実に近づいてきたかと思うと、魅雪は盛大に暴れた。


「ねぇ、ほんとにやめてってば! もうあんな無茶しないから!」


だが、葉月の押さえつけている腕はびくともしない。


「ちょっとだけ、我慢してね。制服の上なんだし。」


そう言うと、一発目を振り下ろした。


バシィィンッ

「っつ!」

「ねぇ、さっき言ったことほんとなんだよ?」


バシィィィンッ

「ったぁっ」

「教室の乱闘のこと聞いたときは、冷や汗が体中から出て、血の気がひくのも分かったんだ。」






バシィィンッ

「ああっ」

「魅雪にもしものことがあったら、って・・・大怪我してたらどうしよう、って・・」


バッシィィィンッ

「いったぁぁっ」

「もう、あんな思いしたくないよ・・・させないでよ。」


バッシィィィンッ

「うぁぁぁっ 分かった、分かったってば! もうしないからっ」

「ほんとに?」


バッシィンッ

「くぁぁっ ほんと! ほんとにっ だからもう許してよ・・・痛いって・・」


威力をその都度変え、自分の嫌なところばかりついてくる葉月の叩き方に、
魅雪は制服の上からとはいえもうギブアップ寸前だった。


「・・・・じゃあ、最後。」


葉月も「もう十分」と思い、そう言った。

そして手を思いっきり振り上げて打ち下ろした。


バッシィィィィィンッ

「いったぁぁぁぁぁぃっ」


「はい、おしまい。よく頑張りましたっ(笑)」

「馬鹿力・・・制服の上からでも十分痛いっっ」

「アハハ・・・・」

「もう・・・・」

「でもさぁ、魅雪、自分の顔のこととか気にしてるの?」


唐突に葉月が切り出す。


「当たり前でしょ! 

男なのにこの女顔、なで肩だし腕も足も細いし、声高いしっ」

「・・・僕は好きだけど?」

「え?」

「すごい優しい顔立ちだもん。声は綺麗だし。そういうの、個性なんじゃない?」

「せやな。」

「葉月・・・・・光矢・・・・・」


魅雪は涙ぐんで感動していた。

いつもコンプレックスにばかり感じ、褒められたことなんてなかったから。


「・・・・ってか、もうこうなったらほんまに女目指して

あいつらあっと言わせたらええんちゃう(笑)?
あいつら言うとおり髪の毛結って、女言葉使て。」

「ええ?・・・・・あ、でも意外といける・・・かも。」


葉月も一瞬驚いたが賛同した。


魅雪が本気でやる気になって「オカマ」・・・(と言ったら怒られるが)の道を
進み始めたのはこのときからである。