今日は、経営者の話を一つ。経営者とは、文字通り会社をマネジメントする人です。実は”社長”という仕事、とても孤独なのです。
会社ではトップの立場として、また最高経営責任者として、決断力を発揮しなければなりません。重要な決断をするためには、物ごとを判断する力や将来を見据えた先見の明も必要です。
対外的には会社の顔として、さまざまな場面での付き合い、営業力を問われます。時として、従業員や取引先に対して苦渋の決断を迫られたり、苦言を呈さなければいけない場面もあるでしょう。
昨今、終身雇用制度の崩壊とともに定年まで勤め上げるという気持ちが薄らぎ、愛社精神が昔ほどなくなったと言われておりますが、社長を尊敬し、会社のために働いてやろうという従業員もいれば、会社に不満をもったそうではない従業員もいると思います。
これは特定の会社、大小を問わず、どこの会社にも言えることです。
”社長”という仕事は一見、高給取りで威張っていられて楽ができ、皆にちやほやされ羨ましいなどと思われがちですが、実はとても孤独であり、人間的に日々ストレスを感じる仕事なのです。
そういう社長の辛さは、その立場にならないと分からないことであり、あまり周囲の人間に理解されることはありません。
社長の気持ちをたまに監査に伺った際、お聞きすることもありますが、大抵、社長の相談相手は奥様や家族、気の許せる友人など限られてきます。
『使われる立場も辛いときがあると思うが、使う立場も責任があるから辛いんだ』
その気持ちを周囲の人間が少しずつ理解する努力をしなければいけない、と思う今日この頃です。
(志田)