高校生・優子が主人公。

高校生活の女子同士のあれやこれやを描いていく

あさのあつこの小説みたいな展開なのかな、と思って読んでた。

 

いっしょに暮らしている父親のことを「お父さん」ではなく

名字で呼んでる。

あれ? と思いながらも読み進める。

 

現在の高校生の優子と

小学生・中学生の優子が

交互に出てきて、いずれ事情がわかる。

 

読み進めてしまうのは、

難しくない言葉で物語が語られているから。

高校生の頃を思い出して

自分にもいろいろあったなあと思ったから。

優子は、強いねっていわれるけど

自分の中で最優先事項がはっきりしてるとわかるから。

 

ラストシーンは、語り手が変わる。

見事だな、と思って読んた。

 

瀬尾まいこさんの文体は、軽やか。

主人公は、自分の生きる環境の中で精一杯を生きてる。

子どもは親についていくしかないから、

生きるために、強くなる。

誰だって、考えてないようにみえて考えてる。

 

 

最後の一行を読み終わったところで

泣けた。