この9年追いかけてきた、愛宕山天狗にさらわれて修行した天狗小僧、寅吉。

平田篤胤の仙境異聞に書かれている寅吉は15歳までの様子。その後は篤胤の日記や浅野和三郎、その弟子による調査内容からその後の寅吉の様子がわかるのだけど、興味深いのは、明治期に活躍した明治の仙人といわれた宮地水位の異境備忘録、幽界物語に書かれた内容。

人間としての修行を終えた寅吉は、肉体を捨て、師匠杉山僧正に再び付いて修行をしていたという。

それによれば250年たてば、大天狗になれるとか。

計算するとすでに寅吉は大天狗になってもいいくらいになっているはず。、、となれば、愛宕山に祀られている13天狗の祠は14にならなければならないのではないかと常々思っていた。

天狗研究を始めてから、不思議なくらい霊的能力者の方々と縁ができることが増えた。(私は能力者でもなんでもないけど)あるとき、交信出来る方に質問していいと言われたので、寅吉が大天狗になっているか知りたいと言ったところ、現在寅吉改め嘉津間翁は、杉山僧正あとの愛宕山を統治する神になっているとのこと。

そこで、その嘉津間翁をイメージして、像を制作。祠は奉納出来ないけど、愛宕神社にも相談させてもらい、像を奉納することに。

不穏な世の中、自然を守り共生する天狗たちに思いを馳せたい。