環境破壊で尾羽の長いオスツバメが増える? | ツバメブログ
2006年07月08日(土) 00時00分47秒

環境破壊で尾羽の長いオスツバメが増える?

テーマ:ツバメ雑学
尾羽の長いオスツバメほど、メスにとっては魅力的なのだという説を聞いたことのある方はけっこういらっしゃると思います。

つまり、ツバメの尾羽はクジャクの尾羽のミニチュア版のようなもので、派手な尾羽のオスほど身体能力が高く、メスの人気が得られるのだというのです。

ちゃんと結婚して子育てしているオスの尾羽は、お嫁さんが見つからないオスの尾羽よりも長いとか、尾羽の長いオスはまだ繁殖地が寒くてエサが少ない時期から到着しているなど、いろいろな例が調べられているようです。

尾羽が長いオスの強さの証拠になる、空恐ろしいような例もあります。渡りの途中にアフリカの乾燥地帯を通るツバメたちには、尾羽の長いツバメが増えてきているのだそうです。

デンマークのある農場の家畜小屋で20年以上続けられているツバメ調査によると、アフリカ北端のアルジェリアで植物の生長がよい年(雨が多い年)には農場のツバメが多く、悪い年にはツバメが少ないことが分かりました。アルジェリアの植物の生育具合は人工衛星の画像を解析して調べています。

アフリカ最南端の南アフリカで越冬したツバメは、アフリカ大陸を縦断してアルジェリアに到達し、そこで栄養を蓄えてから地中海を渡ってヨーロッパへ向かいます。海を越えるということは、もし体力が足りないツバメがいれば、途中で海に落ちてしまう危険な旅でもあります。

その大切な休息地点になるアルジェリアでは、気候変動や過剰な放牧によって砂漠化が進んでツバメの餌場が少なくなり、それに合わせてデンマークの農場のツバメも年々減少しているそうです。

しかし尾羽の長い健康なオスのほうが厳しい環境を生き抜けるため、デンマークの農場にやってくるツバメは尾羽の長いオスが増え、20年前に比べて、平均すると1cm以上も尾羽が長くなっていると言います。

おそらく、これはデンマークの一地域だけでなく、ヨーロッパのツバメ全体に起きていることなのでしょう。

日本のツバメも国内・国外で環境破壊の影響を受けているわけでしょうから、もしかすると、昔よりも尾羽が長いオスが増えているのでしょうか。

尾羽の長さとアフリカの乾燥化の原文はこちら。なお、私は論文そのものは読んでいなくて、このアドレスにある要約と、同じ筆者(A. P. Moller)の別の著作を参考にして今回のブログを書いています。
http://www.blackwell-synergy.com/doi/abs/10.1111/j.1420-9101.2004.00807.x?prevSearch=allfield%3A%28barn+swallow%29

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