ツバメと高病原性鳥インフルエンザ | ツバメブログ

ツバメと高病原性鳥インフルエンザ

ホワイトボ~ドさん へのお返事です。


ツバメと鳥インフルエンザ(高病原性鳥インフルエンザ)の関係が気になるのは、ごもっともなことです。結論から言いますと、99.999%(何事にも絶対はないという意味で)心配ありません。


詳しくは、下記の日本野鳥の会HPにある「ツバメを不安に思う必要はありません」をご覧下さい。

http://www.wbsj.org/nature/hogo/kyozon/influenza.html


上記ページの説明にもありますが、春から夏にかけて野鳥、特にツバメなどの小鳥の仲間は縄張りを構えて子育てをするため、野鳥から野鳥へ鳥インフルエンザが感染する可能性は、大変に、大変に、小さくなります。そういうわけで、いま元気なツバメは鳥インフルエンザに感染しておらず、今後も他の鳥から鳥インフルエンザを染されませんから、鳥インフルエンザにはかかりません。


ところで、マスコミは、いかにも野鳥が鳥インフルエンザウイルスを運んでいるかのように報道しているのですが、鳥インフルエンザの感染経路はまったくと言っていいほど分かっておらず、「鳥の病気だから野鳥が運ぶんだろう」くらいの根拠でニュースは報道されているに過ぎません。実に腹立たしいことです。


よく混同されるのですが、危険なのは鳥インフルエンザではなく(鳥インフルエンザは鳥も死なない弱いウイルスです)、それが養鶏場で突然変異して生まれた「高病原性鳥インフルエンザ」です。


養鶏場で発生した病気ですから、ニワトリの売買や、養鶏場で働く人や、養鶏場にいるハエや、感染能力を殺しきっていない鳥インフルエンザワクチンが、ウイルスを運ぶことの方が、野鳥がウイルスを運ぶことよりも、真っ先に心配しないといけないはずです。


しかし、そのことは全然ニュースになりません。これをニュースにしてしまうと風評被害が出るので、野鳥が感染源であるかのような報道ばかりになっているのではないかと、私などは勘ぐってしまいます。


2004年3月に京都の養鶏場で高病原性鳥インフルエンザが発生したとき、養鶏場で餌をあさっていたカラスが感染して死んだことがありました。


最近でも、海外のニュースで野鳥が高病原性鳥インフルエンザで死んだという報道が時々ありありますが、その野鳥が家禽に接触してウイルスに感染した可能性をまるで検討せずに、野鳥が高病原性鳥インフルエンザにかかっていたことだけを報道するのは、野鳥への偏見を煽るだけで、無責任な報道だと思います。