※このブログはpart2の続きとなります。
ホストの仕事内容や給料について聞いてきたが、ここまでは僕たちの想像の範疇だったと思います。
しかし、「闇が深い」と語るTさん(以下T)からは、生々しい現実が浮かび上がってきました。
ー闇が深いとは?-
T.「ホストクラブには”売掛”と言われている制度があるんですけど、この売掛って制度で狂わされる人間がこの世界ではとても多い。
掛け縛りといわれる、売掛を作らせてはソープに毎日出勤させたり、地方に出稼ぎに行かせたりするやり方をするホストは多くて
店側がそのやり方を推奨している場合があったり、いわゆる”店グル”と言って従業員全体で洗脳するパターンもありますね。」
まるで「闇金ウシジマくん」のような世界だが、女性側が不満を漏らすことはないのでしょうか?
T.「そりゃ不満はあると思いますよ、ただそれ以上にプライドが勝ってしまう。
一度大金を使ってしまうと、その快感が忘れられなくなってしまうし、キャストからの見られ方も変わってくる。
そうすると引くに引けなくなってしまうんですよね。
今まで掛けてきた金額を考えるとと自分が納得する形でないと終われなくなる。
そこにつけ込んでいくのが売上を上げる秘訣ですかね(笑)」
冗談交じりにはなすTさんの目はどこか生気がないように感じるが、心は痛まないのだろうか?
T.「確かに心が痛むときもありますね。僕たちの要求が大きくなればなるほど女の子たちの負担は大きくなりますから。
稼ぐためにどんどんハードになっていく。
早朝からソープに出て夜はデリヘルに出てほぼ24時間働く子もいるし、SMでOOO食べるような子もいる。
ほぼ結婚詐欺みたいな裏引き(店を通さないで直接お金をもらう)する子もいて、何百万って金額引っ張って裁判沙汰になっているような子も珍しくはないですね。
「周りがみんなやっているから」って理由で感覚がおかしくなっていくみたいです。
最終的に辛くなって、眠剤大量に飲んだり、ビルから飛び降りようとしたりするんですけど、彼女たちがいなくなったら僕たちも終わる。
売掛は女の子が払えなかったら自分たちが立て替えなくてはいけなくなるし、売上が下がれば周りからの評価も下がる。
さっき言ったとおり「見栄を張る」仕事なので、プライドのために自腹切ったり店から借金するホストも多いですね。
店側からしたらお金さえ回収できたら良いんで、女の子と店からのプレッシャーで病んでやめるホストも多いですよ。
この業界で生き残るためには人の心は無くさないといけない。」
歌舞伎町の有名自殺スポット「第六トーアビル」
一年に一度はホストにハマった女性が図るという、、、
看板やトラックなどで見る「0000万プレイヤー」と書かれたホストの中には、稼いでるように
見せているだけであって実際にはギリギリの生活をしている者も少なくはない。
どうでしたでしょうか?
皆さんが思っていた現代ホストのイメージとはだいぶ、かけ離れたものだったのではないでしょうか?
華やかに見えているホストクラブの実情は、想像以上に生々しいものでした。
しかし、Tさんはホストをやっていることに後悔はないと言います。
「辛いことも多いけど、実際に大金を手にして悠々自適に暮らしてる方も何人かいますし、本当にみんなから愛されているホストもたくさんいます。それに女の子と飲んで好きな服着てモテることが仕事なんて他にどこ探しても無いですからね。
普通にやってたら同級生たちよりよっぽど良い給料貰えるようにはなったし、礼儀やマナーとか人の気持ちを考えることにおいては究極の仕事だと思っています。
若いうちから何千万ってお金を稼いで、起業したり早めに人生リタイヤしてスローライフを送っている人がいるのを見てるので夢はありますよね。」
「ホスト」
50年以上前に誕生したというこの仕事は、今も多くの女性の心の拠り所となっており
多くの若者が夢を求めてこの世界に足を踏み入れています。
それは”格差社会”や”年金問題”が浮き彫りになっている今の日本において、学歴や能力などを「持たざる者」
が成功できる数少ない方法だと考えたからなのではないでしょうか?
今もメディアでは連日”夜の街”がやり玉に挙げられていますが、その影響で閉店を余儀なくされた店や途方にくれているホストが多いという風に聞いています。
彼らの未来は自己責任でいいのでしょうか?
日本経済にはこういった”夜の街”は深く関わってくると僕は思っています。
淘汰しようとするのではなく、より良い方法を考えていけばもっと経済は上手く回るはずです。
彼ら「ホスト」が再び”夜の帝王”に返り咲く日は、果たしてくるのでしょうか。
このブログを読んで、もっと知りたいことや自身の実体験があれば是非コメントからお聞かせください。