11月26日、東京都写真美術館 で開催中の写真展、
『二十世紀肖像~全ての写真は、ポートレイトである』
を見に行きました(~12/5まで開催)。
私は以前、友人に誘われて『マグナムフォト展』に行って
以来、写真展の魅力、特に報道やドキュメンタリーフォト
に惹かれ、興味ある展示会に足を運ぶようになりました。
2000年度前半は、“マグナムフォト”の創始者達の写真展
が日本国内で相次いで開催され、ロバート・キャパ、
アンリ・カルティエ・ブレッソン達の写真を多く見る機会が
あり、感激しました。ブレッソンに関しては、彼の半生が映画化
され、その映画も見に行きました。
日本にも彼らから影響を受けた写真家がたくさん誕生し、
鋭いシュルレアリスム作家も排出されています。
ちなみに、私は写真家・中山岩太さんの感性も好みで、
好きな作家さんの1人として写真集を購入しています。
会社帰り、恵比寿ガーデンプレイス内にあるこの写真館で
ゆっくりと静かに写真を鑑賞。
帰ろうと1階に降りると、映画上映中の看板が目に入りました。
ベトナム戦争の戦場ドキュメンタリー映画が再上映されて
いるようでした。思わず吸い込まれてそのまま映画鑑賞となり
ました。
久しぶりに見る戦争ドキュメンタリーでした。
戦場にアメリカの報道記者が従軍し、銃撃戦の最中、兵士へ
インタビューを試みている映像は臨場感がありました。
ナパーム弾、クラスター爆弾による民間人の虐殺。
今、この時期に再上映されている理由があるのでしょう。
日本も有事の最前線に立たされている今、冷静に過去・現在
の戦争の真実・現場を知ることにより、未来に向けた国づくり、
武器による平和の永続は真実であるか、一人ひとりが考える
機会を持つことは大切だと感じました。
地球温暖化の原因の1つは、19~20世紀にかけて世界規模で
行われた戦争が要因とも言われています。
緑の破壊による地球の砂漠化と大気汚染です。
緊張感のある映画を見て美術館の外に出ると、ガーデンプレイス
内はクリスマス・イルミネーション一色でした。
『気』が切り替えられた感じがしました。
どんな状況にあっても、人は逞しく生きる為に“美しいもの”
を求め続けるのですね。