九州大学工学部電子工学科 電子物性論第一試験問題
1992-10-25(金)10:30~12:00 防音教室101
[Q1]量子力学は古典力学に不確定性原理を導入して、原子的規模の現象を記述できるようにしたものである。物理の言語である数式の面からみると、不確定性原理によってPlanck定数、h、が新しく導入された。原子的規模の現象を記述する試みの例として、Bohrの水素原子スペクトルの理論に注目しよう。
(1a)Bohrの理論の3つの仮定の物理的意味を説明し、hとの関係を述べよ。(13点)
(1b)この3つの仮定から出発して、水素原子スペクトルに対するRydbergの実験式を導け。(12点)
[Q2]不確定性原理が支配する系を記述するには物理量を三演算子とみなせばよい。その理由をここでは次の順序で説明してみよ。
(2a)不確定性原理のもとで物理量を測定する操作を数式で表現しようとすれば、物理量が演算子になることを、運動量の場合を例にとって説明せよ。(7点)
(2b)物理量演算子を用いれば、運動方程式がNewtonの運動方程式と同じ形になることを示せ。(10点)
(2c)物理量演算子の交換子を用いて不確定性関係を表し、交換関係と不確定性関係が等価であることを示せ。(8点)
[Q3]軌道角運動量hlについて次の問に答えよ。
(3a)lx,ly,lz間の交換関係を導き、軌道角運動量が示す量子効果について説明せよ。(10点)
(3b)l+=lx+ilyが生成演算子の一種であることについて説明せよ。(8点)
(3c)曲座標表示で
l+=eiphi(d/dtheta+icotthetad/dphi)
となることを示せ(7点)
[Q4]巨視系について次の問に答えよ。
(4a)巨視系において、統計学的記述が必要であることを説明し、熱平衡状態が圧倒的に大きな確率で実現することを示せ。(8点)
(4b)情報エントロピーについて、それが統計集合における情報の不確定度を表していることを示せ。(7点)
(4c)Gibbsのエントロピーが、巨視系の記述を統計集合を導入して行う際の情報エントロピーに等しいことを示せ。(10点)
1992-10-25(金)10:30~12:00 防音教室101
[Q1]量子力学は古典力学に不確定性原理を導入して、原子的規模の現象を記述できるようにしたものである。物理の言語である数式の面からみると、不確定性原理によってPlanck定数、h、が新しく導入された。原子的規模の現象を記述する試みの例として、Bohrの水素原子スペクトルの理論に注目しよう。
(1a)Bohrの理論の3つの仮定の物理的意味を説明し、hとの関係を述べよ。(13点)
(1b)この3つの仮定から出発して、水素原子スペクトルに対するRydbergの実験式を導け。(12点)
[Q2]不確定性原理が支配する系を記述するには物理量を三演算子とみなせばよい。その理由をここでは次の順序で説明してみよ。
(2a)不確定性原理のもとで物理量を測定する操作を数式で表現しようとすれば、物理量が演算子になることを、運動量の場合を例にとって説明せよ。(7点)
(2b)物理量演算子を用いれば、運動方程式がNewtonの運動方程式と同じ形になることを示せ。(10点)
(2c)物理量演算子の交換子を用いて不確定性関係を表し、交換関係と不確定性関係が等価であることを示せ。(8点)
[Q3]軌道角運動量hlについて次の問に答えよ。
(3a)lx,ly,lz間の交換関係を導き、軌道角運動量が示す量子効果について説明せよ。(10点)
(3b)l+=lx+ilyが生成演算子の一種であることについて説明せよ。(8点)
(3c)曲座標表示で
l+=eiphi(d/dtheta+icotthetad/dphi)
となることを示せ(7点)
[Q4]巨視系について次の問に答えよ。
(4a)巨視系において、統計学的記述が必要であることを説明し、熱平衡状態が圧倒的に大きな確率で実現することを示せ。(8点)
(4b)情報エントロピーについて、それが統計集合における情報の不確定度を表していることを示せ。(7点)
(4c)Gibbsのエントロピーが、巨視系の記述を統計集合を導入して行う際の情報エントロピーに等しいことを示せ。(10点)